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異世界に転移した弱気魔法使いは吸血鬼の下僕になるそうです  作者: ジャスミン茶
第一章 雪が降る夜に咲くユリ
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想定内と想定外

 薬を飲んだことにより、僕の身体能力は上がり、化け物の攻撃を避けられた事も攻撃を受ける前より速く爆弾と閃光弾を投げられた事も計算内だった。

 たとえ、僕に流れている毒の効果を早めてしまったとしても飲んだ事に後悔は無かった。


 あの化け物が、奪った個性を使えるのではないかも視野に入れていた。

 あの男が奪った個性が偶然か必然か、男が飲んだ何かが理由なのかは分からないが個性を制御できなくなって、化け物になっても理性が無くなった化け物でも動物や人間は目の前の物にてこずったら自分の能力や体質、道具を使って、目的を達成する。だから、化け物が電気を、雷を使うことは予想できた。


 その予想に対策策を考えずに立った僕に非がある。自業自得だ。

 まぁ、一応それも想定内だった。


 殺されるもしくは化け物が僕を食べようとした瞬間に少しでも動けるなら僕の最強の毒を化け物にかければいい。そして、化け物は僕の毒で死ぬ。

 それだけでいい。そんなふうに作った毒なのだから。

 そもそも、化け物になった男が取り組んだ毒に僕も男も逃れる事ができない。化け物になっても消えない。懐にある最後の毒を使わなくても時間が経てば毒が効いてきて、死ぬ。

 僕が化け物に相手取った事で化け物の体により毒が効いている。時間稼ぎになる。


 僕が化け物よりも速く死んでも死ななくても化け物は死ぬ。

 どっちにしたって、化け物が人に迷惑かける事なく、殺せる。僕の勝利で終わる。

 僕の使命は、復讐は達成される。


 今までの事は全部想定内だった。


 そう、化け物の目に彼女が映るまでは。

 


 


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