扉
僕は意識を取り戻すと暗い岩場にいた。多分、ここは谷底だろう。すぐ、そばに先客がいる。
「あなたも落ちたんですか?」
彼は返事をしなかった。いや、彼女かな。性別が分からない。だって、骸骨だから。
「なんで、僕、骸骨に話しかけたのかな」
なんか、さっきの事を思い出してくると悲しくなる。
僕はとにかく登れそうな岩場を探しながら、歩いているが登れそうな岩場が無ければ、モンスターさえ出てこない。
「最悪だ。僕、このまま死ぬのかな」
それはそれで、いいかもしれない。誰の役にも立たない僕にとって、良い死に方かもしれない。
「最後にこんな場所でしぬのもいいか、イタッ」
下を向きながら、歩いていたら、なんかにぶつかった。
顔を上げると扉があった。
白い扉。
石の壁じゃない。
装飾が施されている人工の白い扉に僕はぶつかった。
「なんで、こんなところに扉が」
その扉は汚れ、一つないように白く、テレビで見ていたギリシャ建築に彫られているツタや植物が彫られていて、ところどころに赤い石や青い石が埋め込まれいる。
僕はおそるおそる扉を押すが、ガンとして、動かない。
「なんだんだろ、これ」
僕は首を傾げた時、カバンが光っているのに気がついた。
「えっ、なに」
僕はカバンの中を見ると、ペンダントが光っていた。
僕はそのペンダントを持ったら。
ゴゴゴゴゴッ
と扉が開いた。
「えっ」
なにがなんやら