クエスト完了からの落ちました
ダンジョンの中は昼間とは違い、草の暖かみが暗闇で失われ、残るのは不気味悪さだった。
僕はこの世界で暗闇でもはっきりと見える目薬を目にさし、モンスターに見つからないようにダンジョン内を回った。
今回、僕が退治するべきモンスターはゴースト系やスライムとは違う。
闇、影のモンスターだ。姿形は何にでも変化できるが大抵は狼に変化する。戦闘になると影を伸ばし遠距離からも近距離からも攻撃してくる。目を狙えば消えていなくなるらしい。
そして、魔法が効かないらしい。
僕、一応、魔法使いなんだけど。
確かに使えるのは初心者の火と水と風だけ。使えない魔法使いだけども。
いつも、杖じゃなくて、短剣とか使うけども、なんか、これ僕以外の方がいいんじゃないの。
これ、受けるクエスト絶対違うよね。
「はぁ、戻るのも時間かかるし、このままでいいや」
今後は、何があってもこんなクエスト拒否しようと決意して、改めて、ダンジョン内を回る。
「これで、終わりダァ!」
短剣を振り下ろし。
影のモンスターの目にめり込んだ刃は深く入り込んだ。
そして、短剣から手を離し、モンスターから少し離れる。
深手を負ったモンスターが最後の力で遅いかかる可能性がある。
だけど、モンスターが倒れて、短剣を残して消えた。
大丈夫だったようだ。
「これで、最後かな」
確認された影のモンスターは五匹で、その五匹を倒せば、クエスト成功になる。
そして、さっきまで、戦っていたモンスターが五匹目。クエストは無事終わった。これを受付の人に言えば、クエストは完了する。
モンスターが無事倒させたかは、ギルドの人のスキルがあれば、すぐに分かるらしい。
とりあえず、僕は何事も無く終わってホッとしてた。安心してた。
「はぁ、これで帰れ、うわっ」
るが出て来なかった。
だって、足場が急に崩れ、僕は崖に落ちた。
「嘘でしょう!」
本当に嘘でありたかった。
僕は叫び声と共に崖に落ちていった。
ああ、僕死ぬな。本当に今日は運が無い。
と叫びながら冷静に思った。