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0.プロローグ
文章書くのは久しぶりなので。リハビリ兼ねて
布団の周りには医者と親族と仕事の関係者。横たわりながら半生を思い出す。仕事一筋に生き。結果、恋人とはうまく行かず別れることになり生涯独身。まるで、クリスマスキャロルのスクルージそのものではないか。別れ話を持ちだされる前に気づければ、また違った人生もあったかもしれないのに。と、老いて動かぬ体に弱気になる。
が、ここは映画の中ではないし。そもそも今はお盆である。クリスマスなど半年も先。さらに言えば、元気な頃はクリスマスを楽しむリア充カップルに爆発の呪いをかけていた口なので。クリスマスの精霊など来るわけもなし。
などと下らぬことを思っていたら。なにやら様子がおかしい。周囲にいたはずの医者や親族の気配が無い。音もしない。うっすらした黄昏の中に布団だけが浮かんでいる気がする。これは、いよいよお迎えが来たか。と、思った時。
第一の精霊が現れた。