表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君との距離  作者: ギン狐
18/18

18話

「みて咲!!雪よ」

「うん」

「雪よ!!」

「うん」



「森へ行きましょう」



「……やっぱり」


ぼそ、とため息混じりの声が聞こえた。




「??」







「さて、行くとするか」


咲はすく、と立ち上がり、ズボンを叩いた。


「えぇ」




「今日は走るのは止めよう。危ない」

「わかったわ」




森の入り口に入った。

木々を避けながら、先へと進む。




「ねぇ、咲」

「なんだ?」

「咲は……」

「??」

「なんでもない」







「ほら、ここだ」


下を見れば、真っ白で

きらきら輝いていた。



「ちょっと、恐い」

「何いってんだ。行くぞ」




とん。







ぼふ。







「ねぇ、咲は妖怪??」

「いや…違うよ」

「それじゃぁ…人間??」

「何だと思う?」




「わからない。でも、遠いモノの気がする」

「俺も縁が遠く感じる」



「どうしてかな。こんなに…近くにいるのに」






隣にいるのに。







「さぁ?どちらにせよ、俺には難しいよ。」






そう呟く咲は

とても淋しそうだった。




チュン、チュン。



雀たちが空から降りてきた。

咲の手元まで。




「ひひ、鳥だ」

「雀よ…」



「小さいなぁ…羽も体も。でも羽があって…自由に空が飛べて…良いなぁ」




咲の白い吐息と

雀の奏でいてる音色






寂しさをも感じさせた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ