17話
ひらひらと木の葉が
落ちてきた。
木は寒そうにゆれている。
月日は、あ、という間に経っていた。
「もう、冬だね〜」
彼女の声が聞こえた。
「マジ寒いんだけど…」
「うん」
「縁も此処にくるの辛くないか?」
「うん。でもね、咲に会えるからいいの」
彼女は頬笑んだ。
とても
優しく。。。
「雪積もったらさ、また森に行こう」
「本当に!?」
「あぁ、次は反対側のに…そしたら、雪にダイブが出来るから安全だし」
「わぁ〜楽しみっ!!」
彼女の笑顔が
彼女の周りが
暖かく
安心できて
居心地よかった。
「早く…積もってくれないかな」
「さぁね」
「あ、そうだ!!神様にお願いすれば良いんだわ」
「わっ、バカ!!神様に失礼だろ!?」
「ぅぅ……」
彼女は桃色の頬をぷくぅ、と膨らました。
なんて…愛しいんだ。
もう、少し
もう、少しで
手が届きそうなのに
引っ込めてしまう
自分がいる。
彼女が遠くなってゆく
俺が…
俺が彼女に伝えなければ
きっと、このまま
遠いんだろう。
距離は縮まらないのだろう
ただ、一言ゆえば
良いんだ。
そして、過去を
話せば良いんだ。
本当のことを
受け入れてもらおう。
だって、それが
彼女のためであり
俺のためでもあるから。