16話
学園祭当日は、一気に祭り騒ぎが頂点へといった。
縁たちのクラス以外では、喫茶店やフリーマーケット、ゲーム店を出しているところもあった。
「はぁ…やっぱり、受け付け役が良かったわ」
「もぅ、遅い〜」
『チャリン、チャリン』
その音で、場は静まり返った。
トイレが錆付いた音をだし、その間に後ろから髪の長い女の人…
後ろに気を取られて、前を見ると服を引っ張ってる花子さん…
『「一緒にあそぼ…」
』
縁の声と機械の声が、コラボしてできた花子さんの声。
他にも柳の木の下では、下からでてくる薄暗いライトで、顔を照らしてる島波…ぁ、いゃ、女の人。
墓の後ろは、呻き声を出し、赤ん坊を抱いてる女の人。
他にも、様々なお化け役がいた。
(今ごろ、咲は何をしてるんだろう…)
「お〜い、神野の休憩よ?
「……うん」
「どこ行く?」
「…えっと」
「……神野さ、やっぱり何か隠してない??」
「……うん」
「占い…でその後を占ってもらいましょ?」
3ー4のクラスは〔占いの館〕とゆうのをやっていた。
「すいませぇ〜ん!!」
「はぃ?」
「この子…占ってもらって良いですか?」
「どうぞ、何を占います?」
「あ、あの、最近会った少年のことで…」
小さな声で縁は言った。
「わかりました」
そのとき、占い師が何をしたか、なんて覚えてる訳もなかった。
「その少年は…ふ、と現れて、また貴方の元で、本来在るべきとこへとゆくでしょう」
「本来在るべきとこ?」
「はい。そして、貴方は少年に沢山のモノを貰っていると同時に、その少年も貴方に何かを貰ったはずです」
占いはそれだけ言うと、否、口を全く開かなかった。