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【覚えておいて損な情報じゃないと思うよ】

作者: 健野屋文乃
掲載日:2026/10/27

わたしはその時間を、微睡んでいたらしい。

そして、ファンタスティックな気持ちに包まれているような。


わたしたちにとって最後の部活の県大会は終わり、夕方の太陽の光が競技場を照らしていた。

大会終わりの微睡の中で、飛翔していた可愛らしい妖精が、彼の身体に入ったのが見えた。


「えっ?」


すると【親友】にして【たいせつな仲間】である彼の目がファンタスティックにキラキラ輝き、わたしに微笑みかけてきた。


「いつもそっけないのに、どういう事だろう?」と、わたしが考えていると、

「君、妖精が見えるタイプなんだ」

彼は言った。

声質の可愛げが増したので多分、あの妖精の意思だろう。


ファンタスティックな彼は、わたしに身体を寄せてきた。

彼の香りがした。そして、

「別にこれは彼の意思に反した行動ではないのだよ」

「えっ?」

「彼は少なからず、君に身体を寄せたいと思っているの。覚えておいて損な情報じゃないと思うよ。今ね、彼の無意識に君の身体に触れた感触が、心地よいと言う情報が刻まれたんだ。この意味解るよね?」

「うん、なんとなく」

「これかれも【親友】&【たいせつな仲間】のままでいい?」

「それは」

「もうすぐ卒業だよね」

「・・・」

「鞄の中の手紙、ふざけて書いた訳じゃないよね?」

「・・・」

「さあ、彼に代わるよ。離れて」


そう言われ、わたしは彼と【親友】&【たいせつな仲間】の距離に戻った。

彼の目からファンタスティックは去り普通に戻った。


【覚えておいて損な情報じゃないと思うよ】

わたしは、あの妖精の言葉を心の中で繰り返した。


そう、今、鞄の中の手紙を渡せば、きっとしあわせに成れるはず。

心臓が高鳴った。



完


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― 新着の感想 ―
素敵な妖精さんですね。(*´꒳`*) これはもう、鞄の中の手紙を渡すしかない!渡すしかないです! 妖精とか小人、たまーにいてくれる世界ならとっても楽しかったと思いますね。 私も妖精に会いたい。いたずら…
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