表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

報告書

『報告書』

対象:

厄負男雛(やおな)様の閉じ村



現象:

十年に一度、厄負男雛様の「女雛様」探しで活性化する怪異及び異界の総称。

厄負男雛様は元々、閉じ村の上流にある別村から流れてきた流し雛。通常は夫婦雛で流すが、風習で男雛一体のみで流していた。

女雛から引きはがされた男雛が負の感情を抱き、それにつられて村の厄が集まるという理由。


その流し雛を拾った閉じ村の者が「来年は女雛と添わせてやるから、それまでこの村の厄を吸い取ってほしい」と持ち掛け、男雛は承諾。「厄負男雛様」として村に祀られた。

翌年、「釣り合う女雛がいなかった。また来年までに見つける」と言い訳し、また厄を吸わせていた。

それを十年続けた結果、男雛の嘆きと怒り、溜め込んだ厄が爆発。村全土を飲み込んだ。


村自体は昭和39年8月15日に大規模な山津波で滅んでいるものの、祟りにより村ごと怪異化。

女雛と添わせ、通常の流し雛同様、川に流せば厄負男雛ごと全て流れて助かる、と村人達は思っている為、近隣の女性を引き込み「女雛様」として「厄負男雛様」につがわせようとする。



対処:

条件(十五~二十の娘)に合う術師が村跡地に向かうことで、「近隣の女性」と判断され村に迎え入れられる。村人の判断能力は低下しており、女装した男でも問題無い。

村内と川に封じの呪符を張り巡らせた後、村が滅んだ15日にポイントに向かい異界から脱出すべし。村内のものは口に入れるべからず。ヨモツヘグイにあたるため。



備考:

長きに渡り溜められた厄は、流すだけではすでに清められない様子。

もしも「女雛」と添い、厄負男雛が川を下った場合、肥大した厄により、この地域一体が穢れを負う。十年に一度、村を封じ続けることが現状最善の解決策。



今回の「女雛」役:刀鏡院(とうきょういん) 雪峯(ゆきみね)

一言:しんどかった。スイカ食べたい。

刀鏡院雪峯君については、過去作「チーズインハンバーグ、サラダとスープとデザートセット 1300円(税抜き)」をご覧ください(露骨なステマ)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ