王国の過ち2
王国の過ち第2段。まだまだ主人公は出ないw予定では2話くらいで終わると考えていたけど、王国がしでかした事を知るにはまだ必要なのでもう少し続くのじゃ!
書ける時に書くスタイルなので次いつ出すかわかりません。
少女が国外追放された夜少女の家を目指してやってきた人がいた。その人を一言で言うのなら王妃。つまりこの国の姫である。
彼女は王よりも庶民派でこうやって城を抜け出しては街に飛び出し街のあちこちで民達の暮らしを観察していた。そんな時に彼女は少女にあった。
それは偶々服屋に立ち寄った時である。少女が店の片隅で何かを描いているのを見かけたのだ。その絵を見て思わず綺麗だと言ってしまった。
少女には驚かれたが、話してみると衣服やアクセサリーの勉強をしており、いま描いていた絵も実際の服を見ながら自己流にアレンジをしているとの事。
その後話していくうちに意気投合し、姫のために何着ものデザインを考えプレゼントされた事があった。今日着ているのもそのうちの1着だ。もっぱら街に出るときは少女に貰った服を着て散歩に出かける。
少女の家を知ったのは教えてくれて、こうして時間を作ってきたためだ。今日はサプライズで訪問して、ささやかなパーティーをするつもりだった…
だが、箱をあけるとそこにあったのは何もない更地だった。少女が嘘をつくとは思えないし、念の為に忍びに実際にあるかの確認をして貰っていた。
「忍び。」
「お呼びでしょうか?姫?」
忍びが見たものは今までにない程冷酷な顔だった。いつもの優しい顔立ちは何処へやら…忍びは姫の様子から為尋常ではない事案があると分かっていた。
「あの少女の家が無くなっているわ。間違いなくあったのよね?昨日まで…」
「はい。間違いございません。仕事内容も了解しました。この現象について調べて参ります。姫言っておきますが今ここで暴れないでください。」
姫のことをよく知る忍びは念のため言っているが、姫の性格上暴れられたら取り返しのつかないことになることを姫自身も分かっていた。
少女は普通の一般市民だ。間違っても姫と関わりを持っているなんて事はあってはならないのだ。なぜなら…
今の王国は腐っている。魔力の吹き溜りがあるお陰で安全は賄えているし、殆どの事を魔法で済まそうとしている。それが何を意味するのかも分かる人がこの国に何人いるのやら…
「分かっています。明日の朝一までには知らせなさい。あとあのじじいを呼びなさい。腐ってもじじいよ。」
「はっ!」
忍びは闇に溶けるようにその場から消えると姫は来た道を戻っていった。その顔は犯人が分かったのなら何をしてでもそれ相当の報いを与えてやると決意した顔だった。