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第二十一話

「はぁ…………」


「どうしたんですか〜?せんぱーい」



月曜日、学校が終わり、バイトに来ていた。

今日はより積極的に暦月が話しかけてきたので、すごく疲れたのだ。

いつもみたく拒否することもできるのだが、可哀想に思い、話し相手になっていると、どんどん話が広がるので相槌を打ってばっかりだったが、とても疲れた。


それに、金曜日のことも悩みの種である。



「いやさー、金曜にね俺、彼女を振るんだよね………それでちょっと悩んでて……」


「あらやだ!紅葉ちゃんフリーになるの!?食べちゃっていいかしら!」


「あんた、いたんかい……」


「えー!女の子振るなんてとんだ最低ですね〜」


「別に振ること事体は悪くないでしょ」


「先輩だと悪いんでーす」


「うわー理不尽………で、どうやって振れば1番傷つかないかな?」


「それって罰ゲームの嘘告の人ですよね?なんで先輩が?」


「甘いわね、瑠美ちゃん!きっとその子は本当に紅葉ちゃんに恋したのよ!紅葉ちゃんかっこいいから!で、きっとその期限の1ヶ月になったら改めて告白してくるから、それをどうしようか迷ってるのね!?」


「よくわかりましたね」


「筋肉は口程に物を言うのよ!」


「さっすがー自慢の洞察力(笑)」


「え〜、別にそのまま付き合えばいいじゃないですか〜」


「(笑)ってなに!?」


「そんなこと言われても好きじゃないからなぁ」


「あらまた無視!」


「だったらズバッといけばいいんじゃないんですか?だってもともとは、あっちが悪いんでしょ?」


「いや、多少の情みたいなのは湧いてるし……できれば傷つけたくないかな………」


「私はもう用無しなの!?」


「それって、好きとは違うんですか?」


「違うんだなこれが」


「大変ですね〜」


「いや、もうマジでどうしよう…………」


「どうするのが正しいとか自分の気持ちはどうとか、それがダメなら、この1ヶ月間をどう感じたかを彼女に精一杯ぶつければいいんじゃないかな?」


「店長………」


「店長〜………」


「賢治ちゃん………」



「「「キモ」」」


「なんでぇ!?」


「いや〜無理です〜まともなこと言ってるの無理ですー」


「賢治ちゃん!今日はもう帰った方がいいわ!あなたきっと病気よ!まともなこと言って、周りをキモがらせる病気!」


「…………………」


「なんでだよ!僕だってたまにはまともなことくらい言うよ!いつもいじられてんのに、ここぞというときに急にシリアス顔になって、悩める子供たちを助けてあげる実は意外と人気の高い大人役くらいやるよ!」


「店長には無理です。諦めてください」


「大体仕事はどうしたんですか〜?」


「瑠美ちゃん、め!客が来ないからきっと暇なのよ!それ聞いたらいけない質問!愚問よ!」


「音々さん、あんた結局全部言っちゃってるから。ライフがゼロのところにナイフ突き刺してるから。…………はぁ、大人しくしときます………」


「まぁ、賢治ちゃんはおいといて、悪い意見ではないわね、どうなの紅葉ちゃん!?」


「1ヶ月をどう感じたか、か……………………」


「俺はーーー」







ーーー翌日


火曜日



「ふあぁ…………」


「よっ!一時間丸々サボるとはやるな!」


「おはよう晃、一時間目は物理でしょ?それならテストで満点だったし、文句は言われないよ…」


「あっ!おはよう、紅葉!」


「おはよう、暦月………」


「うん!今日、デートしない!?」


「まぁいいけど……」



暦月からのデートのお誘いだ。特に断る理由もないし、別に問題ないかな……



「あー、それなら私らも同伴してもいいかな?」



そう言ってきたのは夢川だ。



「俺は構わないけど…………暦月に聞いて…」


「えっ、私も別にいいけど……」


「そっか、ありがと〜。どこに行くかはもう決まってんの?」


「んー、別に決まってないよー」


「そっか。じゃあまたみんなでカラオケ行く?」


「やめて、マジで」


「冗談だよー、時間もないし。行きたいとこあったんだよねー」


「へーどこ?」


「紅葉のバイト先のファミレス」


「やめて、マジで」


「これは冗談じゃないんだなーこれが。暦月も行きたいでしょ?」


「うん!………紅葉、ダメ?」



暦月が目をキラキラさせながら、首をコテッとして頼んでくる。

うーん、これは。なかなかに乙な表情。



「……はぁ……………いいけど……」


「やったー!」




うぅ………


たしか今日も瑠美ちゃんと音々さんのシフト入ってた気がする………


嫌な予感しかしない…………



神7vsバイト先のキャラが濃い人達。勃発?



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