60分で書いたお話
みてみんの天理妙我様のお宅のやり取りで見つけた
森の魚屋さん
↑から思いついて、できたお話。
森のお魚屋さん。
まんまる森、まんまるなどまんなか
てんびんぼうと あみを手にしたじいさんが
よいせ、こらしょと向かってる
じいさん、じいさんどこに行く?
ばあさんがじいさんに だんごをわたし 聞いてみた
「ちょいと、森に 魚取り」
じいさん ついにボケたかと ばあさんあきれて、
ぴーぴーぷ。
まんまる森、まんまるなどまんなか
てんびんぼうと あみを手にしたじいさんが
よいせ、こらしょと向かってる
じいさん、じいさんどこに行く?
小さなつづらを背負ったじいさん 声かけた
「ちょいと、森に 魚取り」
そんなアホウなことはない、
つづらをせおったじいさんは あきれて みおくり
ぴーぴーぷ。
まんまる森、まんまるなどまんなか
てんびんぼうと あみを手にしたじいさんが
よいせ、こらしょと向かってる
じいさん、じいさんどこに行く?
かれ木の上で、はいまく じいさん聞いてみた
「ちょいと、森に魚取り」
そんなバカなことはない。
はいまくじいさん、空を見上げて
ぴーぴーぷ。
森の動物 ぴーひゃらら
まんまるな みずうみありました
ふかいふかい、そこが見えない、みずたまり
ズッコン!まんまんなかに 突っ立てる大きな木
ぽっくり!枯れ木のそれは 枝はまばらで
葉っぱは ぜんぜん はげぼうず
残った丸太がストローみたく 立っている
中身は空洞すっからかん 空に口を開けて立っている
みなそこの そこのそこ
カサゴカサゴユメカサゴ
カレイにヒラメにイワシにアジに
イカにタコ それを並んで見上げる
ワーハッハッなオオグチホヤのまっかっか
ふらんふらん およいで およぐ魚たち
どこかのセカイの 海につうじてる
まんまる森の まんまるみずうみ みずたまり
青いお空に、ギンギラ太陽
ザワザワ ふいた風 みずにもようをかいていく
てんびんぼうと あみを手にしたじいさんが
どっこいしょ、とたどりつく
おひるさがりのそのじかん
じいさん ばあさんとくせいだんごを取り出すと
「せいや!」
ヒュぅぅぅぅ。ボチャン!
ヒュゥゥゥゥ!ボチャン!
みずにだんごを投げ入れた!
じいさん これでよしよし あみを片手にじっと待つ
……、……、……、
ザワ、ザワザワ、ザワザワ
ミキキ、ミシミシ、ミキキ……キ
ズゴ、ズココ、ズココ!
あれあれ まぁまぁ 摩訶不思議
みずうみがのみずが 引いていく
引いていく
引いていく。
ふくらむ ふくらむ まんまんなかの大きな木
ブッ!シュッ!ブアプァパァァァン!
空に水と一緒に 魚をはきだした!
カサゴカサゴユメカサゴ
カレイにヒラメにイワシにアジに
鯛にくじらにイカにタコ
そらから びとびと ボチャカボチャカ と
落ちてくる!
じいさん あみで とるとる
とるとる 大漁だ!
くじらは重いから 海に帰れと どぼんと戻す
てんびんぼうと あみを手にしたじいさんが
よいせ、こらしょと 家に帰ろと向かってる
じいさんじいさん!森で魚は取れたのかい?
枯れ木に花を咲かせたじいさんが、ワハハと笑って聞いてきた。
「ああ!大漁さ!一匹どうかい?」
とのさまから褒美を貰ったじいさんに
鯛を一匹 売りつけた
ポチのお墓に供えるよ、花を咲かせたじいさんが、嬉しそうにそう話す
懐の中に小判がチャリン、まいどあり。
てんびんぼうと あみを手にしたじいさんが
よいせ、こらしょと家に帰ろと向かってる
じいさん、じいさん 森で魚は取れたのかい?
「ああ!大漁さ!一匹どうかい?」
小さなつづらで小金持ちになったじいさんに、どれがいいかと聞いてみりゃ
欲張りばあさんの弔いで お客がくるからぜんぶもらうよ、小さなつづらのじいさんしんみり 話してお買い上げ
チャリンチャリンチャリンチャリンチャリンチャリン!
じいさん懐の中は チャリチャリチャリチャリ にぎやかにぎやか
てんびんぼうと あみを手にしたじいさんが
よいせ、ただいまばあさんや。家ようよう たどりつく。
じいさん、じいさん、森で魚は取れたのかい?
ばあさん 飯の支度をしながら聞いてきた。
「ああ!大漁さ!」
じいさん 懐から 大判小判を ザラザラチャリチャリ
「まあ!じいさん!愛してるよ」
ばあさん、じいさんに抱きついて
ほっぺに ちゅうを ひとつした。
じいさんじいさん
森のさかなやのじいさんは
とってもしあわせに くらしましたとさ。
おわり。




