おねぇはママンになる!
森の中に放置されてたブラウン管。
木っ端微塵にし、入道雲を切り裂き飛び出す光。
赤、靑、緑。
成層圏を突き破り時空をコントロールし宇宙空間へ突き進む。
宿る魂 暇つぶしに様々な世界を垣間見る。
黒船来航、忍者が受け取った手紙には。
イギリス女はベッドが上手、フランス女は料理が上手、オランダ女は家事が上手という言葉。
オランダ語で書かれてたそれ。ペルリよ。通訳位いるぞよ。
ジャカジャカジャカジャカ、べべベン!三味の音、たまごたまごと二声の振り売り。白粉紅にギヤマン笄、禿に錫杖持ち。
農民の娘が立身出世、花魁道中で練り歩く大通り。
焼きおにぎりが食べたい
幕末、滅多切りにされ三日も長らえた男の最後の言葉。
一度だけの人生。それが私たちの持つ人生 全てだ。
聖女となり火刑された少女の言葉。
ブラック企業に残るべきか、しかし今は。
禍の中で項垂れる、ボロアパートに住むサラリーマン。
偽物の星を宿す街路樹、煌く灯りは落とされた。
禍の世界。
文学少女は空虚に襲われ見上げる聖夜、名探偵はなけなしのコインで牛乳を買い、拾った子猫に食事を与える。
ほーほほほ!愛が足らぬ世界!
宿る魂が桃色パープルに輝いた。
人類史の世界から飛び出たおねぇは漆黒色した宇宙空間へとたどり着く。
目指すは薔薇星雲にあるという、伝説のアモーレの星!そこに住まうとされる大魔王に謁見を果たす為、裸体で飛んでいく。
その身にミノフスキー粒子を纏い筋を引き、ガンガン進む空間。
途中、北天の星座、トレミーの48星座の1つに立ち寄るおねぇ。
キャッツアイ星雲にてドラゴンを狩るためだ。大魔王の城に乗り込む為にはそれに騎乗がルールな世界。
おねぇのマッパオーラは凄かった!
必殺技♡ウィンクひとつ。
ドラゴンたちまち服従の誓いをたてる。
「ほーほほほ。いざ行かん!アモーレ」
ワープを使い大魔王の城にたどり着くおねぇ。
「きゃあマッチョよ!でも衣装を妄想してください」
門番の魔物♀に止められる。
「同性だもの、恥ずかしく無くてよ」
「私達魔物♀には目の保養ですが、大魔王様には少し刺激が」
「刺激?」
「ええ、つい最近お産まれになられたばかりの♂です」
その言葉におねぇは最も相応しい衣装を妄想をした。
それは憧れていたメイド服。その姿で大魔王の前へと進む。
すると美少年大魔王が玉座を飛び降り、おねぇに抱きついて来た。
「ママン!」
「きゃあ♡可愛い」
こうしておねぇは大魔王のママンとして、幸せに暮らしましたとさ。