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※創造まり2

 「はぁ!?10層に左遷?」


 「すまないっ!頼む、この通りだ!」


 俺の名前は龍成。

変なクランに属する者だ。


 そして、土下座しているのは

クラマスだ。


 「なんでまた10層なんかに...」


 「いや、どうも暴走機械の残党が10層に

残っているみたいなんだ。あの事件以降、運営がこのゲームにアクセスできない状態が続いているらしくて、これからはうちのクランを指揮する形で、一時的に運営をするらしいんだ。」

 

 「なるほど、断り辛い。」


 「断るつもりだったの!?」


 「理由が理由だし、運営には俺個人じゃなくてクラン単位で色々助けて貰ったし。

いいよ、行くよ。」


 「やったー!」


 何がやったー、だ。

ちなみにクラマスのスキンは黒髭のおっさんだ。土下座される身にもなって欲しい。


 その後、色々な制約、特に抗戦規定についての書類の説明や下層での振る舞いについて

確認した。


 「最後なんだけど、こんな話を聞いたことはないか?」


 「どんな話?」

 

 「魔法を無効化する能力、について。」


 「な、なんだそりゃ。」


 「私も先の三層連合の会議で聞いた話なんだが、どうも魔法を無力化できる力を持つ者が存在するらしいんだ。」


 「それは...厄介な。」


 「それらも含めて気を付けてくれ。

10層と油断してると足下をすくわれかねないからな。ま、だから龍成を選んだわけだが。」


 「ポンタとかラネアスは?」


 「ポンタさんは今や7帝の1人、ラネアスさんは気性が荒い。」


 「た、確かに。」


 「それに、対人戦1位の方が適任だろう。」


 「さぁね。対人戦はレベル統一だからな。あまり役に立たないかも。」


 「大丈夫、私が保証する。」


 保証する、か。


〜10層 ガリダロ盆地〜


 10層直通の転送器でふわりと到着。

青いエフェクトが眩しい。

支援陣の模様が青い光の粒子となって砕けるように消える。


 さてと、と周囲を見渡す。

ん、周囲で異質な赤いMP蒸散が見える。

MP蒸散とは自然回復量を超えたMPが溢れて空気中に放出される現象の事だ。

それらはまるでオーラに見えるので普通に

オーラと言われたりする。


 と、赤いオーラといえば。

早すぎるお出ましな気がする...


 周囲に被害が出る前に、一気に片付けなければ。

赤いオーラの方向に一直線に地面を強く蹴

る。

最高時速は300kmちょいだ。


 接近まであと少しと迫る。


ズズンッ、と地面が大きく歪む。

目の前の稜線が大きく崩れ、土が津波の

ように寄せてきた。


 急速停止、稜線先の敵を確認する。

眼前には二足歩行の巨躯が軟体動物のようにしなやかな腕を地面から引き抜いている。


「ま、まさかこの層にビナー級が!?」


 ビナー級、こいつは機械共の尖兵だったタイプだ。


 奴は俺に気づいたようだが、片方の腕だけを此方に振り上げ叩きつける。


 「なにかの片手間にやってるのか?」


 振り下ろされた腕が拳に触れる瞬間、

グッと力を込め、殴る。

 奴の腕は陶器のように亀裂が走り、砕け崩れていく。


巨大だが、大した力はない。

これがレベル差というものだ。


 しかし気になる。

奴の習性上、両腕攻撃のはずだが?

壊された片方の腕の残骸を使って飛躍し、

空中から反対側を把握する。


 もう片方の腕も同様に振り下げていたようだ。いったい何故...


 銀色の何かが舞っている。

あれは人のようだ。


 ・・・なるほどな。


 奴のちょうど頭上。

短剣を取り出し投げ下ろす。


 『巨大化!!』

 

 短剣が瞬く間に巨大な質量物となって

ビナー級の頭部はおろか全体を突き崩した。


 空中から急加速、地面に降り、人の落下地点に先回りする。


 ストン、とキャッチし確認スキャンする。


 かなり身体はボロボロで、生きているのがギリギリのような状態だ。

銀髪の少女が空からボロボロの状態で降ってこられたらあまり嬉しくないな。


 『高回復ヒール


 『あ、あの...』


 この状態で喋れるのか、なんとタフネス。


 「喋っちゃいかんよ、結構やられたね。

今回復するから。」

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