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少女レベリング9

「リリちゃん、今の法撃どうだった?」


「そ、それはもう凄い火力で...」


エリチはククッと抑え笑いをする。


「今のはたいした火力じゃないんだよね。

多分レベル50相当の威力だったと思う。」


「そ、それってどういう....」


「りりちゃん、どうよ。これがレベル50になれば使えるよ。

もちろん、レベル50ならこの火力を出せる法撃は一種類くらい

しか選択できないけど、この快感は一度やってみると止められないよ〜」


蹴伸びをするエリチを横目で見るリリス。

リリスはただ単に格の違いを教えられた気でいた。


「あ、勘違いしないでね?私は別に私強い〜とかそういうのを

言いたいわけじゃない。

ただ、これからレベリングする上で突っかかるだろうことを

少し軽くしてあげたいと思ってさ。」


「つ、突っかかることですか?」


「リリちゃんはまだ早い話かもしれないけど、どんな事にも

必ずモチベーションが必要になってくる。

モチベーションっていうのは基本的にはやる気だよね。」


「や、やる気なら!」


それだけが取り柄かのように果敢に反応する。


「“今は”ね。これからどんどんと龍成と一緒に回っていく過程で

絶対に壁を感じることがあると思う。

それとか、絶対に打ち勝てない相手。

そういう時にどんな人間でも二択、『逃げる』か『戦う』か。

楽なのは逃げるほうだけど、多分龍成が許してくれない。

でも人間面白いのが、強制されるとそれと真逆の事を考えるの。

その時、逃げないために必要なのが“将来のビジョン“、どうなりたいか、これが

一番大事。私はこの塔の調査が終わったら帰ることになるけど、龍成はここに

残ると思うから、一つ。龍成にいろんな強い技を、どんなに高いレベルの技でも

聞いて、見て、気に入った技を目標にしてみて。」


「気に入った技......ですか?」


リリスは視野を広げる。

通路は太陽の光がモヤモヤとした揺らめくのをみて不思議に思った。


「陽炎?でも、空気はすごい涼しい...」


「これは”防風シヴィル“っていう防御魔法。

対象の体表に気流を発生させて空気を循環、毒とか、炎とかみたいな

固体以外の干渉してくる物を掻き消すよ。」


「さすがエリチさんですね!」


「え?私じゃないよ〜。後ろにいるじゃん、暑がってる人が。」


まさかと振り向く。


「龍成の弟子とかいいポジション取ったよねぇ。

気遣い凄いし、7帝候補クラスに強いし、根は優しいし。流石は我が夫!」



龍成に走り寄るリリスを遠目に、エリチは思考する。


(この塔が世界に多く点在してるってのがひっかかるなぁ。

それにこの塔の奥、なんで7桁相当の、しかも中ボスが鎮座してるのかな。

というかこれ、降りてきたら10桁ヤバいじゃん)






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