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少女レベリング3

『ど、どうしてそんなこと分かるんだよ!』


「生体反応が無いから。私は半径500mの生体を感知できる。

龍成に至っては800m、この塔の一層ぐらいは余裕でカバーしてる。

それに、宮廷魔道士達はその場所から動いてない。

それはつまり、負傷者を抱えていると考えていい。」


『じゃあ早く助けに行かないと!』


相変わらずエリチは冷静である。

それに俺としても金髪の意見に同意する。

宮廷魔道士からは色々聞きたいことがあるからな。


「一ついいか?」


リガルドが肩をポンと叩く。

何か?と振り向くと、「耳を貸せ」と言われ、大人しく貸す。



「あんたら、やっぱり宮廷魔道士より強いのか?」


なんともシンプルな質問だ。

ここで聞くまでも無いと思うのだが、エリチは本当に1000人組手どころか

一斉に掛かってこられても勝てるだろう。


「そりゃ、もちろん。」


「じゃあ―――」と続けようとしたところで、エリチが


「ホラ、行くよ!」と被せてきた。


一体なにを言おうとしたのか気になるが、後でいい。

今は瀕死の宮廷魔道士を助けなければならないのだ。


しかし気になる事がある。

一階層目で出た以降、一切モンスターや魔獣の類が出てこない。

それに、ここまで全てのモンスターを倒してここまで宮廷魔道士が来れたとは考えにくい。


争った痕跡も15階層目から急に、だ。

何らかの仕組み、システムがあるに違いない。


エリチが再び先頭になり、ダンジョンを進む。

リガルドはエリチの後ろ、真ん中に金髪、後ろに俺とリリスだ。

スケルトンを斬るだけでそんなに怖いことがあったのだろうか。

ぴったり付いてくる。


「師匠、敵までリアルになってたらどうします?」


「どうした急に」


考えていた事が口から溢れたような、そんな表情で話す。


「さっき、スケルトンの頭蓋の切り口から見えたんです。」


「なにが?」


いつものテンションは何処へやら。

小さく口をモゴモゴさせて、俯く。


そして、聞こえるか聞こえないかぐらいの微かな声で


「脳味噌が…」


確かにこう言った。


「何だそりゃ、え?彼奴ら頭の中は空洞じゃないのか?」


リリスは答えなかった。

とても冗談に思えるような表情でも無い為、どう言葉をかければいいか。


「や、やっぱり冗談です。忘れて下さい。」


冗談にしては冗談にならなそうな表情だが。


頭上に疑問符が浮かぶ。

だが、リリスの言葉が本当ならそこまでリアルになってくると参るものがあるぞ。

もっと、そう、シンプルにエフェクトを出して死ぬぐらいかと。

そう思っていたのだが。


「そう言えば確か売れるとか売れないとか言ってなかったか?

おい金髪、それはBスケルトンのどの部位が売れるんだ?」


『え、ああ。討伐証明に必要なのは基本的にその個体に一つしかないもの。

さっきのヤツなら髑髏だ。ただ、骨も相当良い素材みたいで交易管理所に行けば

高値で買い取って貰えるぞ。』


「髑髏、頭蓋は何かに使うのか?」


『悪魔崇拝者に売られてるって話は聞いたことがあるな。』


一連の話で、モンスターがエフェクトを出して消えるという

甘い世界では無い事を知る。

中身があっても不思議じゃ無いだろう。そこまでリアルになってしまっているのだから。


「しっ、その角の通路に居るわ。」


ゾンビに似たうめき声が聞こえる。

第20階層、こんな所に宮廷魔道士、だ。


先行するエリチが3次元範囲索敵から要点精密索敵に切り替える。

一瞬だけ赤の羅針盤状の魔法陣が頭上に浮かび、それが紫に変わってまた消える。

これが切り替える動作で、変わっていない。


「龍成、ちょいちょい!」


小声でエリチに呼ばれ、足に無音歩行のアビリティをつける。


「予想通り、宮廷魔道士の奴らは傷付いて動けないみたい。」


「なら、急に現れれば魔物と勘違いされかねないからシールドを張りながら

行くか。」


そうね、と頷くエリチ。残りの3人に集まるように指示する。


「これから宮廷魔道士と接触する。

もしかしたら向こうは混乱していて攻撃してくるかもしれない。

だからここに居てくれ。」


3人が頷くのを確認してエリチに目で合図する。


「じゃあ、行くよ!」

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