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第2話 森の中

 夕焼けの日差しで目を覚ます。

 茜色の空に白い雲が木漏れ日から見える。

 うん。今日も良い天気だった。

 しかし、何故森の中で寝ているのだろう。


 辺りを見渡すと、そこはやはり森の中で木漏れ日の光が差し込んでいる。


 「・・・・・・・森ぃぃぃ」


 寝ぼけていた、一気に意識が覚醒する。


 「ちょっ・・・マジで何処だよ。」


 いやいや、待て待てここは落ち着こうじゃないか。

 まずは、座禅を組んで落ち着こう。


 昔、じいちゃんが常に優雅に冷静になれって言ってたはず。

 困ったときは深呼吸をして、落ち着くまで考えるなって。

 冷静さを失って、物事を判断しても失敗するからね。


 簡単に辺りを見渡して、何もいないのを確認してから座禅を組む。


 「・・・・・・・」


 座禅を組み、ゆっくりと呼吸をしたら、動揺していた気持ちが落ち着いてきた。


 まずは自分の事を確認しよう。

 自分の考えてることを言葉を出そうとした時、頭の中にある一覧が浮かび上がった。



 氏名 高坂 義之  男  20歳

 身分 自由民

 職業 村人Lv1

 スキル なし 

 固有スキル  ステータス設定  気操作Lv4 



 ・・・・・・・えーと、これは一体、何?

 名前や身分は良しとしようじゃないかでも、Lvやスキルや固有スキルって何?

 まるで、ゲームのようではないか。スキルと固有スキルは同じじゃいけないのか?


 再び、動揺したので、深呼吸で気持ちを落ち着かせる。

 

 一息に深呼吸をして落ち着いた後、もう一度自分のことを念じてみた。



 氏名 高坂 義之  男  20歳

 身分 自由民

 職業 村人Lv1

 スキル なし 

 固有スキル  ステータス設定 気操作Lv4 

 


 やはり、先ほどと同じだが、今度は冷静に見れた。

 一つずつ確認しようじゃないか、全部を一気にやろうとしても失敗するだけだし、出来ることをコツコツとやっていくのが一番いい。


 まずは氏名は、20年間ずっと使っていた俺の名前だ。もちろん俺は男。


 次に身分、間違ってもボンボン、超貧乏ではないが、普通の平民なんだが、まぁ似たようなものか。


 次は職業。 住んでいた場所は村ではなく、街だからせめて町民だと思うけど、隣のLvが気になる。

 20年も生きてるのだからLv1はないだろう、せめて、Lv20は欲しい。誰に講義をすればいいのだろう。


 おっ?

 職業は選択できるみたいだ、村人Lv1よりほかにしよう。戦士や魔法使いのほうがいい。

 期待をこめて職業を選択してみると。



  ・村人Lv1



 村人LV1しかねぇぇぇぇぇ。

 ねぇ、これ選択の意味あるの?

 夢は見ないで村人Lv1で頑張れってことなの?

 

・・・・さて、次いくか・・・


 スキルはないが、こちらも選択できるようだ。

 先ほどがあるので期待をせずに選択しよう。

 

 おっ・・・おおっ。


 沢山のスキル一覧がずらっと出てきた。

 初級剣術Lv1、初級火魔法Lv1、俊敏力上昇Lv1など気になるスキルが多くある。


 でも取得ができない。

 何故かって?それは、勿論。スキルポイントが無いんだよぉぉぉぉ。

 畜生、目の前に使ってみたいスキルがあるのに、使えないなんて。

 ううううううううぅぅぅぅぅ。

 うん。次だ。


 固有スキルも選択できるが、ステータス設定と気操作Lv4の2つだけだ。

 ステータス設定はこの操作が使用が出来るって意味だろう。

 ゲームで言えばだが。


 次の気操作Lv4ってのは心当たりがある。


 12年前に交通事故にあった後、病院で目を覚ましたら、人の周りにオーラみたいなのが見えるようになった。


ちなみに交通事故は、車に惹かれたわけじゃない。道路を飛び出して徐行運転してたトラックをよけて、電柱に頭をぶつけて気絶。

 そのまま運ばれて3日間病院で寝込んでたらしい。


 最初は分からなかったが、じいちゃんに聞いたら気ということだった。

 人には僅かに気を纏っていて、達人だと自由に操作できるらしい。


 体全体に気を纏うと体がバネのように軽くなり、走れば、簡単に短距離走選手なみに走れるようになり、垂直跳びは10メートルを超える。

 跳んだの着地を全然痛くない身体強化されてると思ってくれていい。


 そんなんでつかえるようになったわけだ。

 その後は、じいちゃんに鍛えられてそこそこは使えるようになった。

 それがLv4なんだと思う。

 


 固有スキルは個性と考えていいかもしれない。

 その人だけの特別なスキルなのでただのスキルと別なのだろう。


 このあとは、現状把握しよう。

 この前の状況を思い出してみる。


 確か、夕方にご飯を食べて、お風呂に入り、課題をやらずに寝たはず・・・。

 いや、違う。それは昨日だ、課題をやらず彼女に怒られたからな。

 そうそう、彼女とケンカしてから公園で助けを求める声を聴いて不思議な光る滑り台に触れてここにいる。


 光る滑り台が原因かもしれないけど、見渡す限り滑り台はなく、辺り一面を木で生い茂っている。一言で言うと森だ。

 あの時の助けを呼ぶ声も聞こえない。

 逆に助けて欲しい。此処は何処だと。


 さて、持ち物の確認だ。


 コンビニ袋の中身は、豆腐が二丁、ミネラルウォーター2リットル、食パン、もやし。


 ポケットの中には、携帯用電話(圏外)、財布、ペーパーナイフ、ビー玉。


 食料は少ししかない、食料探しをしたいが森での行動は危険なので朝まで、待機しよう。


 今日は野宿して、明日に備えようとした時。


 「だ、誰か、助けてー」


 あの時の助けを呼ぶ声が聞こえた。

 すぐさま助けを呼ぶ声の場所に駆けた。

 

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