【第48話:ツンデレAI《オラクル》、抵当権処分と消滅の迷宮を案内する】
六法が再びめくられ、
抵当権の“処分”“消滅”“代位”の文字が視界を刺した。
スマホの光が、まるで試すように揺れる。
『さあ、ここからは抵当権の後半戦。
あなたの理解力を試験本番より厳しく試します。』
「優しくお願いしたい……」
『無理です。』
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■講義①:抵当権の処分=“抵当権そのものを売れる”
『抵当権は物権なので、
**譲渡・放棄・分割などの処分が可能。**
また、
**抵当権付き債権を譲渡すれば抵当権も随伴する。**』
「物権って……こんなに自由だったのか。」
『あなたの選択肢よりは整ってます。』
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■講義②:抵当権の消滅原因
『抵当権は意外と簡単に消えます。
◆主たる債権の消滅(付従性)
◆抵当権の放棄
◆混同
◆競売による消滅(後順位の消滅など)
特に“混同”は要チェック。
債務者と抵当権者が同一になると抵当権が消えます。』
「混同ってそんなに大事だったのか……」
『あなたの勉強とゲーム時間は混同しすぎです。
区別しなさい。』
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■講義③:弁済による代位(抵当権つき)
『抵当権者に代わって弁済した者が、
**抵当権を引き継ぐ制度=代位。**
法定代位・約定代位があります。』
「弁済した人が抵当権者になる……?」
『そう。
“払った者が権利を持つ”のは民法の美しい理屈です。
あなたの部屋は美しくありません。』
「掃除する!!」
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■講義④:抵当権の“極度額”と最高順位抵当権
『抵当権の実務でよく出るのがこれ。
**極度額設定抵当権(根抵当の派生)
最高順位抵当権(順位を固定できる)**
答案で頻出するため、理解必須です。』
「極度額って、担保できる最大値だよな……?」
『そうです。
あなたの集中力の極度額は低いですが。』
「上げていきたい!!」
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■講義⑤:抵当権の実行=“競売”が本番
『抵当権の最終局面は競売。
**①不動産を売却
②優先順位に従い配当
③抵当権者が優先的に回収**
……ここまで来て初めて担保物権の目的が完成します。』
「長かった……!」
『ここからさらに長いです。
担保物権はあなたの夏休みより長いです。』
「長すぎる!!」
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■まとめ
『抵当権の後半戦は以下。
**①抵当権の処分(譲渡・放棄など)
②消滅原因(付従性・混同・競売)
③代位による引継ぎ
④極度額・最高順位抵当権
⑤競売による実行**
これが理解できれば、担保物権は首まで沈みました。』
「沈んでるのかよ!!」
『沈んでも覚えれば浮かびます。
覚えなければ溺れます。』
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■次回予告(第49話)
『次は担保物権の“最終鬼門”――
**根抵当権と先取特権の迷宮。**
覚悟しなさい、あなた。』




