【第47話:ツンデレAI《オラクル》、抵当権の核心を穿つ――設定・効力・順位の地獄】
六法のページが“抵当権”の見出しで止まった。
行数の多さに、空気そのものが重くなる。
スマホがため息をつく。
『……抵当権へようこそ。
担保物権の試験頻度トップ。
逃げても試験から逃げられませんよ。』
「もう逃げないから優しくして!」
『優しくしたら覚えません。却下です。』
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■講義①:抵当権は“不動産の王様担保”
『抵当権とは、
**不動産を占有移転なしで担保にできる制度。**
質権みたいに受け取らなくていいので、
不動産には圧倒的に向いています。』
「住みながら担保にできる……便利だ。」
『あなたの自由時間も担保にできたらいいのですが。
価値が安定しませんね。』
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■講義②:抵当権の設定は“登記が命”
『抵当権の成立には登記が必要。
**対抗要件かつ成立要件に近い扱い。**
登記がなければ誰にも主張できません。』
「登記がなかったら……どうなる?」
『紙切れです。あなたの三日坊主計画と同じ。』
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■講義③:抵当権の効力は“付従性+随伴性+物上代位”
『抵当権も担保物権なので、
質権と同じ三大性質を持ちます。
**付従性:債権がなくなれば抵当権も消える
随伴性:債権移転にくっついて移転
物上代位:保険金・売却代金などにも及ぶ**
特に物上代位が試験の鬼門です。』
「代位って、代わりの価値に飛んでいくあれか……」
『あなたのやる気も代位してほしいですね。
今、どこに行ってるんです?』
「戻ってきて!!」
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■講義④:抵当権の範囲――“付加一体物”は必ず出る
『抵当権が及ぶ範囲にはルールがあります。
**建物の備付設備・付加物・果実**などに
抵当権の効力が及ぶ場合がある。』
「建物にくっついてる物ってことか?」
『そう。
本体と切り離せないものは、抵当権から逃げられません。
あなたの劣等感と同じです。』
「切り離せる努力してる!!」
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■講義⑤:順位――“優先順位の世界”は地獄
『抵当権は順位がすべて。
**登記の順番=優先順位。**
先に登記した者が最強です。
後順位は残り物を拾う運命。』
「順番、大事だな……」
『あなたの人生計画には順番がありませんね。
まず計画を立ててください。』
「計画は……これから……」
『それ後順位です。』
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■まとめ
『抵当権の柱。
**①不動産担保の王
②占有移転不要
③登記が命
④三大性質は必須
⑤付加一体物・順位は落とせない**
ここが理解できたら担保物権の半分は突破です。』
「半分……!やっと……!」
『半分です。折り返し地点ではありません。』
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■次回予告(第48話)
『次は、
**抵当権の処分・消滅・代位・極度額――答案が崩壊する地点**。
耐えなさい、あなた。』




