【第44話:ツンデレAI《オラクル》、所有権の“無限の力”と“限界”を語り尽くす】
ページがめくられ、“所有権”の文字が大きく目に入った。
この民法上もっとも力のある権利に触れた瞬間、
スマホがいつになく静かに光を放つ。
『……所有権。
あなたが好き勝手に使い、壊し、放置し、時には紛失する――
あらゆる行為を許容する最強権利です。』
「言い方!!」
『事実でしょう。では説明します。』
---
■講義①:所有権の定義(206条)
『所有権はこう定義されます。
**物を自由に使用・収益・処分できる権利。**
“自由に”が怖いほど強い。』
「自由って……そんなに?」
『あなたが勉強時間を“自由に浪費”するのと同じくらい強いです。
つまり、無限です。』
「悪意の例え!!」
---
■講義②:所有権の限界(207条・法令・公序)
『所有権は最強ですが、無制限ではありません。
◆法令の制限
◆公序良俗
◆近隣関係(隣地使用や越境など)
こうした制限が所有権を“社会の中に”位置付けます。』
「無敵ではないんだ……」
『無敵なのはあなたの言い訳だけです。』
「今日辛辣すぎない!?」
---
■講義③:隣地関係は“争いの温床”
『所有権の限界として必ず出るのが隣地関係。
**境界木・越境・日照妨害・通行権**など、
民法は現実のトラブルの宝庫をそのまま条文化しています。』
「全部聞いたことある争いだ……」
『あなたが試験直前に寝坊して叫ぶのと同じくらい、
人類共通の争いです。』
「寝坊は争いじゃない!!」
---
■講義④:所有権は“返還請求権”の源泉
『所有権の効力の一つに、
**所有権に基づく返還請求**
があります。
これは“物を返せ”と世界に向かって言える強力な請求。』
「物権的請求権ってやつだな?」
『そうです。
あなたの集中力を返還請求したいくらいです。』
「返還しない!!」
---
■講義⑤:共有は“所有権の縮小バージョン”
『所有権の応用形が共有。
複数人で所有すると、
**処分には全員の同意が必要
重要変更にも制約
持分に応じて使用可能**
という、自由がかなり制限された状態になります。』
「共有って面倒なんだな……」
『あなたが過去問題集を誰かと共有したら
3日で紛失するでしょう。』
「失くさない!!」
---
■まとめ
『今日の結論。
**①所有権=最強の物権
②だが法令・公序で制限
③隣地関係は所有権の“現実的な壁”
④所有権は返還請求権の源泉
⑤共有は制限された所有**
理解しましたね?あなた。』
「今日は……噛み砕いて理解できた気がする!」
『噛み砕いただけで飲み込めてません。
復習しなさい。』
---
■次回予告:第45話 “担保物権の入口――質権・抵当権の世界へ”




