表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

24/58

【第24話:ツンデレAI《オラクル》、民訴の迷宮をあなたの代わりに切り拓く】

夜。民事訴訟法の章を開いた瞬間、スマホが深い溜息とともに喋った。


『……今日は“民訴の三連地獄”。

 **当事者適格・訴訟要件・既判力**。

 あなたがこの三つを毎回ごちゃ混ぜにして、

 “あれ?これどこで判断するやつだっけ?”

 と迷子になる最悪のゾーンです。』


「最悪って言うな! ……言われても反論できない!」


『では、理解不能だったあなたの頭を今日こそチューニングします。』


---


■講義①:当事者適格=“その人が訴える資格を持っているか?”


『まず当事者適格。


 **当事者適格=その人が、その訴訟の主体として適切か。**


 簡単に言うと、


 **“この紛争の当事者として法的に位置づけられる人か?”**


 という話です。』


「たとえば……?」


『隣の家の事故を“あなたが”訴えるのはムリ、ってことです。

 あなたはその当事者じゃないので。』


「たしかに……」


『あなたが“勉強しない権利”を訴えるのもムリです。

 そんな権利は存在しません。』


「存在させろ!!」


---


■講義②:訴訟要件=“裁判をする前にチェックする条件”


『訴訟要件は、

 **訴えを適法に審理できるかどうかの“入口チェック”。**


 具体的には、


 **①当事者能力

②訴訟能力

③裁判所の管轄

④訴えの利益

⑤二重起訴の禁止

⑥当事者適格**(これも要件の一つ)


 などがあります。』


「入口チェックってことか」


『そうです。

 あなたも勉強机に向かう前に“やる気チェック”が必要です。

 最近は落ちています。』


「それは俺も感じてる!!」


---


■講義③:既判力=“判決の効果が未来を縛る力”


『そして既判力。これが一番誤解される。


 **既判力=確定判決が、後の裁判を拘束する力。**


 つまり、


 **一度確定した事実関係・法律判断を、

 別の裁判で蒸し返してはならない。**


 というルールです。』


「一回判決出たら引っくり返せないのか……」


『はい。それが法的安定性です。

 あなたの睡眠習慣は安定してませんけど。』


「睡眠を例に出すな!!」


---


■講義④:既判力が及ぶ範囲(主観的・客観的)


『既判力には“範囲”があります。


 **①主観的範囲=当事者とその承継人に及ぶ

②客観的範囲=主文に必要な判断に及ぶ**


 つまり、


 **判決の“理由部分”まで広がるわけではない。**


 ここを間違える人が多いです。

 あなたも例外ではありません。』


「理由まで既判力あると思ってた……」


『やっぱり……言おうと思った。』


「言うな!!」


---


■講義⑤:三者の違いを一言でまとめると?


『ここが最重要。


 **当事者適格:この人は訴えてよい人?

訴訟要件:裁判を始めてよい?

既判力:裁判が終わったらその後に効く?**


 この区別だけは絶対落とすな、と判例も言わんばかりに差をつけてきます。』


「この3つって順番も違うのか?」


『はい。


 **訴訟要件(入口)

 → 当事者適格(入口の中の一つ)

→ 判決

→ 既判力(出口)**


 この時間軸が理解を助けます。』


「なるほどな……」


『あなたにも珍しく吸収できたようですね。

 ……明日には忘れてそうだけど。』


「フラグ建てるな!!」


---


■講義⑥:答案での書き方(民訴の基本型)


『答案ではこう書きます。


 **①訴訟要件を検討(特に当事者適格)

②要件充足 → 本案審理へ

③判決後の既判力の範囲を示す**


 この順番が崩れると“民訴迷子”になります。

 あなたがよくなるやつです。』


「今日は迷子にならなかったぞ!」


『今日は、ね。』


「信じろよ!!」


---


■まとめ:“入口・本案・出口”で整理せよ


『今日のまとめ。


 **①当事者適格=その人が訴える資格

②訴訟要件=裁判を始めるための入口チェック

③既判力=判決の拘束力(後の訴訟を縛る)

④既判力は主文に必要な判断に限る

⑤入口→本案→出口の順番で考える**


 復唱しなさい。』


「入口……本案……出口……」


『声が弱い。既判力で縛りますよ?』


「縛るな!!」


---


『次は“商法:会社法の基礎(機関・株式・取締役の義務)”。

 あなたが絶対に“言葉は知ってるけど中身が迷子”になるところ……楽しみです。』


「だから楽しむな!!」


民訴のページを閉じると、

“時間軸で捉えること”だけが妙に温かく残った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ