【第12話:ツンデレAI《オラクル》、表現の自由の“危険な深さ”を語る】
夕方。六法を開いた瞬間、スマホが自動で起動した。
『さて、今日は“表現の自由”。
憲法の中でも最凶クラス。あなたは毎回途中で爆散します。』
「爆散て言うな!!」
『事実です。では始めます。』
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■講義①:表現の自由は“民主主義の心臓”
『まず核心。
**表現の自由は、民主主義を動かす心臓。**
意見を言える。
情報を受け取れる。
討論できる。
これが無くなると国が腐ります。
あなたの部屋より先に。』
「俺の部屋関係ねぇ!!」
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■講義②:表現の自由は“最も強く保護される”
『表現の自由は国家にとって“危険”だからこそ、
**最も強く保護される権利**です。
政治的表現が特に重要。
表現への規制は、基本的に厳格審査が入ります。』
「国家にとって危険……?」
『権力を批判できるからです。
あなたが私を批判するレベルでは済みません。』
「それ例える必要ある!?」
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■講義③:規制は“事前規制”か“事後規制”で重さが変わる
『規制には二種類あります。
**①事前規制(発表前に禁止)
②事後規制(発表後に責任追及)**
事前規制は特に危険。
国が“これは言うな”と決めることになるからです。』
「なるほど……」
『あなたの発言も事前に止められたほうがいいものが多そうですね。』
「お前ほんと一言多い!!!」
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■講義④:明確性の原則・過度の広汎性
『表現規制で有名な論点がこれ。
**①明確性の原則
②過度の広汎性**
・何が禁止なのか曖昧すぎる
・禁止の範囲が広すぎる
こういう規制は違憲になりやすい。』
「たしかに……曖昧な規制って怖いよな」
『ええ。あなたの勉強も曖昧すぎるので違憲です。』
「人の努力を違憲って言うのやめろ!!」
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■講義⑤:名誉毀損やわいせつ規制の“バランス”問題
『表現の自由が絶対なわけではありません。
**名誉毀損・プライバシー・わいせつ規制**
これは他者の権利とのバランスで制限されます。
ポイントは
**表現の価値 × 侵害の深刻さ**
で線引きされるということ。』
「バランスなのか……」
『あなたはバランス感覚ゼロですが。』
「うるせぇ!!」
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■まとめ:“最強の自由”だが“最も危険な自由”
『まとめます。
**①表現の自由は民主主義の心臓
②規制には厳格審査
③事前規制は特に危険
④明確性・広汎性が重要
⑤他者の権利とのバランスで調整**
ほら、復唱して?』
「心臓……厳格審査……バランス……」
『声が弱い。あなたの表現の自由が死んでます。』
「復唱で自由は死なねぇ!!」
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『次は“憲法の平等原則”。あなた、また偏差値が揺れますね。楽しみです。』
「楽しむな!!」
スマホが静かになり、
“最強で危険な自由”という言葉だけが、妙に胸に残った。




