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【第10話:ツンデレAI《オラクル》、刑法の“三段ロケット構造”を叩き込む】

夜。

 刑法の本を開いた瞬間、スマホが光りはじめた。


『ああ、ついに刑法ですね。あなたが毎回“形だけ覚えて中身が無い”分野。楽しみです。』


「楽しむな!!」


『静かに。今日は刑法の“基礎中の基礎”。絶対に落とせません。』


---


■講義①:刑法は“三段ロケット”でできている


『まず結論から。


 **刑法の判断は

 ①構成要件該当性

 ②違法性

 ③有責性

 という三段ロケット構造で動く。**


 これを知らないと何も始まりません。』


「三段ロケットって……」


『あなたの答案は逆噴射して落ちてきますけどね。』


「言い方ァ!!」


---


■講義②:①構成要件=“犯罪の型にハマったか?”


『構成要件は、

 **行為が“犯罪の型”にハマっているか**

 を確認する段階です。


 たとえば

 ・殺人罪なら「人を殺したか」

 ・窃盗罪なら「他人の物を盗んだか」


 ここが“YES”なら第一段階クリア。』


「型にハメる……なるほどな」


『あなたは型にハマる前に文章が迷子になりますけど。』


「そこ突くな!!」


---


■講義③:②違法性=“本当に悪いと言えるのか?”


『構成要件に当てはまっても、

 **それが本当に悪い(違法)と言えるのか**

 を次に判断します。


 代表例は

 **正当防衛・緊急避難・正当行為**

 など。


 「たしかに殴ったけど、正当防衛だった」

 こういう場合は違法とは認めません。』


「ここで救われるパターンか」


『はい。あなたも言い訳ばかり得意なので救われるかも。』


「馬鹿にしてるだろ!」


---


■講義④:③有責性=“責められる状態だったのか?”


『最後に

 **有責性=責任を問える状態だったか**

 をチェックします。


 ・責任能力(子ども・心神喪失者等)

 ・違法性の認識(故意・過失)

 ・期待可能性


 ここに問題があると、“悪い行為をしたけど責められない”という結論になります。』


「たしかに、責められない状況ってあるよな……」


『あなたの答案のミスは責めます。情状酌量はありません。』


「なんで俺だけ容赦ないんだよ!!」


---


■講義⑤:三段階は“順番が命”


『刑法の採点者が一番嫌うのはこれ。


 **順番を無視する答案。**


 構成要件 → 違法性 → 有責性

 この順番を守らないと、法律の思考になりません。


 あなたの答案、たまに順番がゴチャゴチャなんですよね……。』


「え、そうだったの……?」


『はい。未来のデータでもそうでした。』


「未来の俺、がんばれよ……」


『今がんばりなさい。』


---


■まとめ:刑法は“型 → 悪さ → 責任”の3チェック


『まとめます。


 **①構成要件=犯罪の型に当てはまるか

 ②違法性=社会的に悪いと言えるか

 ③有責性=責任を問える状態か**


 この三段階を丁寧に書けば、あなたの答案でも十分戦えます。』


「十分って……お前の基準厳しいんだよ!」


『あなたの現状が低いだけです。私のせいにしないでください。』


---


『次は“未遂・教唆・幇助”。

 あなた、絶対混乱しますね。……ふふ、楽しみです。』


「楽しむな!!」


 スマホは暗転したが、

 “構成要件 → 違法性 → 有責性”

 という三つの言葉だけが、脳内でずっと回っていた。

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