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教団メイドの報告

 お預かりしたお嬢様の報告となります。


 普段の生活は指導教官と医師が製作したカリキュラムの元に過ごしております。


 朝は起床して魔力循環のための呼吸、体操をし、シャワーを浴びそれから朝食、メニューはパンに卵料理、サラダ、スープ、季節の果物、マフィン、スコーンにジャムと成長期ですからたっぷりと食べておられます。(料理長曰く気持ちの良い食べっぷりだそうです。)

 朝食の後は、教師に魔術理論について学び、後は数学、文法、歴史、魔道工学、錬金術、などの高等教育を受けております。

 サンドイッチなどの軽食の昼食をとったあとは運動訓練になります。あまり運動が得意では無いそうなので、まずは体をほぐす体操をして軽く走ったりしております。

 その割には動けているそうです。

 入浴で汗を流した後は夕食、(肉料理か魚料理中心です)になり、その後はカリキュラムの予習復習のあとは自由時間となり、その後就寝となります。

 彼女が望めば、いつでもお茶とお菓子をお持ちしております。

 もちろん栄養も考えられております。(だいたい運動訓練の合間か夕食の後の自由時間になります)

 7日に1日はカリキュラムをお休みにして、1日中刺繍や小物作りなどの手仕事、レコード(こちらに来て初めて知ったそうです)を聞いたり、お庭の散策、娯楽小説を読んだりして過ごして居られます。


 今の時点で安全性を考えて外出は許可して居ませんが特に不自由は感じて居ない様です。

 

 お嬢様は今の生活に大変ご満足されているようで、「こんなお姫様みたいな豪華な生活しても良いのかしら!」と大変お喜びです。


 少し気になって以前学院に通って居られたときのお話を伺ったのですが、


 朝は勝手に入ってきた公子に叩き起こされ朝食を作らされ、せっつかれながら支度して女生徒に嫉妬されつつ登校、授業を受けて昼食ですが、作ってきたお弁当を公子たちに「ちょっと食べてみても良いかい?」と言われて全て盗られて食べ損ない、お弁当を作らずに食堂で食事を摂ると公子たちにマナーについて厳しく言われ、ろくに食べられず。作って来たお菓子を授業中にこっそり齧ったりしたそうです。

 ですが成長期故にいつもお腹が空いていたそうです。

 公子たちに口にお菓子を突っ込まれて息が詰まりそうになったり、屋台で買い食いしたら「汚いだろ!」と言われて取り上げられたり。偶に高級カフェに連れて行かれて食事を奢って貰ったそうですが、ここでもマナーに言及されてほとんど食べられ無かったとか。

 この調子なので授業について行くのがやっとのようだったそうです。公子たちがノートをみて「こんな簡単な問題、出来て居ないなんて信じられない!」「何でまだやって居ないんだ?」「やっぱ付いて居ないとダメだな」と怒られるそうです。

 運動も体が上手く動かず転んでばかりで貧血を起こして倒れたときもあるそうです。

 ちなみに夕食は寮(通常の学生寮から離れた一戸建てボロくて戸の建て付けが悪く何もして居なくても開き、シャワーも無かったそうです。)で食べて居たそうですが、公子たちもなぜが一緒だったそうです。

 ちなみに夕飯も作らされたそうで

 食事を作るのを断ると「君が作った食事が食べたいんだ!」「いいのかな?俺が空腹で倒れても?君が責められるぞ。」「作ったら食べてやっても良いんだ。」としつこいそうです。

 公子たちも同じ寮だったのですか?と聞いてみたら別の(豪華な)寮だそうで、夜は流石に帰って行ったそうです。

 公子たちが食べ散らかしたのを片付けてから就寝するのが日課だったそうです。そうしないと朝来た公子に「散らかって居る汚いな」と文句を言われるそうです。

 無理が祟って倒れたときは、流石に来ないだろと考えて居たら、お見舞いと称して押しかけてきたそうです。鍵をかけても、扉を家具で塞いでもこじ開けて来るそうです。


・・・学院生活は公子たちと空腹に付き纏われて過ごした様です。


 親が国の要職に就いて言いる相当身分の高い公子たちのようで、教師に相談しても

 「まあ、彼らは友達が欲しいのですよ。しばらく我慢してください」と言われたそうです。

 女生徒たちは

 「自慢?」「バカにしているの?」「弁えることね!」と相手にしてくれなかったそうです。


 彼女に公子たちに特殊な魔力について何か言われなかったか?とお聞きしましたが。

 「うーん私が魔法使ったときに『やはりこれは!』とか言われて聞いてみても『君は知らなくて良い!』とか言われて何も聞けなかった。やっぱり知って居たのかな?」

 と不安そうでした。


 今は一人での時間が取れて居るのでこの環境で満足なさっているようです。


 他の聖女との集団生活はもう少ししてからにしたほうが良と考えます。

 

 引き続き監視管理いたします。

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