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おかんは今日も叫んでる  作者: 猫茶屋
三章:辺境の地
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話がぶっ飛んだ

少し短めです

「ゆっちゃんがどうしたって?!」 ゴツッ


ガバッと飛び起きたら、ルークの頭とぶつかった。イタタタタ・・・


「はやくゆっちゃんの所に!」


急かされてゆっちゃんが寝ている儂の部屋に走った。


「は?・・・ え?・・・」


ゆっちゃんが半透明になっている。どういう事?

え?幽霊だった?ゆっちゃん幽霊だったん?でも触れたよね?温かかったよね?


「ばぁば。ゆっちゃんもう行く時間なんだって~。お迎え来たって」


お迎えって何?!


「ゆっちゃんと亀さんと鯉さん、死んじゃったんだって。そんでね・・・

 お迎えが来る前に亀さんと鯉さんがばぁばんとこに連れて来てくれたんて。

 ゆっちゃん、ずっとばぁばに会いたかったん。

 イケメンおじちゃんの本物も見て見たかったん!

 ばぁば、いっぱいありがとう!ばぁば大好き!

 ゆっちゃんまたママんとこに産まれるけぇ待っちょってね!」


ばぁばもゆっちゃん大好きじゃよ!

待っちょくけどばぁばもうすぐ60じゃけぇなるべく早く生まれて来てね?


長生きしてよばぁばと言いながら・・・ゆっちゃんは消えて行った。

いやいや冗談きついわ。なんなん?

向こうで死んでもこっちで元気に生きちょるって喜ばせておいて・・・

お迎えってなにさ、天使?死神?いやもぉほんと勘弁してくれよ・・・

いやもぉこのまま儂もゆっちゃんと一緒に行ってもええんじゃけどな・・・

駄目じゃった、ゆっちゃんが生まれ変わるの待たんといけんのじゃった。


ポテッと力なくベットに転がったら亀が視界に入った。

亀もまた半透明になってた。


『 チカラオヨバズ、モウシワケナイ 』


ゆっちゃんが助けたかった池の亀と鯉、実は四神獣、玄武と青龍の見習いだったそうで・・・

なんだか話がぶっ飛んだ気がする。現存したんだ四神獣。

自分達は仮初の姿だったので死ではなく一旦現世から離れ時を置いてまた具現するはずだったらしい。

で、自分達を助けようとして死に巻き込まれてしまったゆっちゃんを生き返らせる事は出来ないけどせめて最後のお願いくらいは叶えたいと頑張ってくれたそうで・・・


『ママとばぁばに会いたい。またママの赤ちゃんになりたい』


世の理的に娘に会わせるのは難しかったので、こっちの世界ならと。

そりゃねぇ、儂自身が世の理から外れた気がするし?・・・

んで亀と鯉は、儂とゆっちゃんを会わせるのに神力を使い果たし・・・た?

ちょ・・・それって消滅するって事?いやいや駄目でしょうそれ・・・


『 ヨイ、ワガドウホウワ アマタニオルノダ 』


そう言って消えゆく亀を見送って、儂の涙腺は崩壊した。

いつだったか知り合いの和尚が言ってたな、綺麗な魂程早く御仏の元に帰ってしまうと。

あー・・・どうしよう。千秋に何て言えばいいんだ・・・





ゆっちゃんは生まれた時から小さな子で、見た目も性格も千秋とそっくりで。

勉強はちょっと苦手だったけど、アニメとゲームと生き物が大好きで。

子猫を拾ってきては儂に押し付けられたっけ。


「ゲーム好きなんはおかんのせいじゃけぇね!」


とswitchを買わされたっけなぁ。

負けず嫌いな癖に下手で某カートゲームなんかは何度もやらされたっけ

儂がPCでゲームやってると膝に乗って来てキーボードを・・・

よからぬキーカチャカチャやってPT壊滅した事もあったけぇ・・・

コーヒー淹れてくれたら砂糖と塩間違えてしょっぱかったけな・・・

あれから砂糖は三温糖に変えて色で解るようにしたんだよなぁ

畑に麦茶持って来てくれた時はめんつゆだった事もあったなぁ

千秋の口紅でいたずらしてオバQみたいになってた事もあったっけなぁ

熱出して寝込んだ時は看病してくれて・・・

おでこに乗せられたのはタオルじゃなくて台フキンだったなぁ・・・


あれ? ゆっちゃんけっこう色々やらかしてる?

いや幼児あるあるだよね?たぶん・・・


千夏も千秋も小さい頃は・・・

猫の餌食べたくらい?・・・あれ?


まぁ今となっては笑えるし、いや当時も笑ったな・・・



読んで下さりありがとうございます。

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