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おかんは今日も叫んでる  作者: 猫茶屋
一章:城内
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閑話:伝わらない・もどかしい

短いです、閑話なので読まずとも本編には差し支えないです。

ここは辺境の地に近い森の中、獣騎士団の野営地である。

獣騎士団は7人と少数の団であった。

ダンジョン攻略やスタンピードの対応などに国王エルフィンから頼まれてこの国へとやってきた。国王を始めとする王族や宰相などは獣人や騎獣に偏見や差別など無くよい関係でいられたとは思うが古参貴族や一部の若い貴族などは偏見や差別意識が強かった。

もっともほぼ関りがないので気にもしていなかったが、此度の招き人の登場により嫌がらせがあからさまになってきた。本人の意思で獣舎の管理人を引き受けたにもかかわらず獣人が脅しただの連れ去っただのと難癖をつけられたのだ。

そのうっぷんもあり血気盛んな3人が招き人と衝突したが、それは誤解であったし自分達の偏見であったと反省し和解はしているのでその後は良好な関係を築いてきていた。

が、ササミの一件で貴族たちは更に獣騎士団を目の敵にし、ついには騎獣も獣人も不要だと言い出した。ならばと手を引く事を考えていた獣人達より先に切れたのは招き人であるマォであった。

マォはマォで身を守るための護衛だという建前の監視を付けられ息の詰まる生活を強いられてしまい我慢の限界だったのだろう。

騎獣が不要だと聞かされた時マォは騎獣を連れて出て行く判断をした、ならば自分達もそのタイミングでここから立ち去ろうと決めた。

宰相ルークと団長リオルの間で話し合い計画を立て、遠征訓練と称して城から出て来たわけである。



一方こちら騎獣達、


カ「マォは動物が好きなんだって言ってたよね」

チョ「でもさ、クッキー達はヘビだからいいけど僕達って昆虫だよね」

ク「黒光りのじゃなければ大丈夫っていってたからいいんじゃないかな」

サブ「黒光りのってなんだろう」

ビ「本能的に受け付けないっていってたよね」

カ「でもこっちには存在しないんでしょ?」

チョ「うんうん、そういってたね」

ビ「見て見たいような」

ササ「見たく無いような」


怖いもの見たさな騎獣達であった。


ク「ところでさぁ、マォは私達のお母さんのようなモノじゃない?」

ササ「ご飯くれるし寝る場所綺麗にしてくれるしオヤツくれるし」

サブ「そうそう、だからもぅ従魔契約しちゃってもいいんじゃないかな」

ビ「そうすればマォとの意思疎通も楽になるよね」

モ「でもマォは魔獣使いの事しってるのかな?」


一同「・・・」


ホ「と言うよりもこの国の人間は誰もしらないんじゃない?」

モ「獣人達も知らないんじゃ?」


一同「・・・」


カ「獣人達は魔力が無いから仕方がないよね」

チョ「この国の人間たちは魔獣が嫌いだしね」

ク「誰が魔獣使いの事マォに教えるのよ・・・」

カ「ゼスチャーで解るかな?」

ササ「為せば成る、たぶん」

チョ「誰が適任か皆でやってみよう」


8匹はクネクネ ウネウネと尾や羽や脚を動かして練習してみる事にした。



その様子を遠巻きに見つめる獣人達。


「あれは何をしているんだ」

「解らないが何かの儀式か?」

「いやダンスでもしているのでは?」

「カカオとササミが見つめ合って・・・」

「おぉ、抱擁した。求愛行動?8匹で?」

「種を超えた愛?」

「いやカカオもササミも雄だったろう」

「性別を超えた愛?」

「いやお前愛から離れろよ」

「え、でも他にあの動きに当てはまりそうな事あるか?」


再び動きに注目する獣人達。


「見つめ合い?」

「指をさしてアナタとワタシ?」

「抱きしめて頬擦り・・・仲良し?」

「いややっぱ愛だろ」


とその時1人の獣人がササミと目が合った。

こっちにこいとササミが手招きをしている。


「呼ばれてるぞ」

「嫌な予感しかしねぇ・・・」


「見つめ合い?」

「指を刺してアナタとワタシ?」

「抱きしめてチュー・・・えぇぇぇぇ!」

「ほらやっぱり愛だったじゃねぇか!!」


サ「アラヤダ 頬擦りのつもりだったのに突いちゃった」


結果ジェスチャーは難しいのでカカオとチョコが頑張って図で説明する事になった。

だがこの2匹 魔獣と言えども蜘蛛なので図、もとい絵は画伯である・・・


一同「さっさと意思疎通出来るようになりたーい!」




読んで下さりありがとうございます。

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