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【書籍化】カバンの勇者の異世界のんびり旅 ~実は「カバン」は何でも吸収できるし、日本から何でも取り寄せができるチート武器でした~  作者: 茨木野
第3部

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28.カバンの魔神、無双する



 僕は鞄の魔神へと進化した!

 新スキル、元気魂ソウルイーターの効果で、勇者、魔王の力(魂)を取りこみ超パワーアップ!


 皆の思い(魂)を背負った僕は、超巨大ワルージョを倒すことになったのだった!

(※↑強制的に魂を取りましたが、協力してもらってると本気で思ってるようです)


『うぉ! 生きてる! やった生きてるよ!』


 僕の体の中から、ヒキニートさんの声が聞こえる。


『……よかった! 魂食われて死んだのかと思った!』


 シズカさんの声もする。いやだなぁ、殺すわけ無いのに。


『どうやら魂を取りこむだけだったようだね。ほんと良かった……』

『……あのまま鞄の魔神に食われて死ぬなんてマジで勘弁してほしかったから、ほんとよかった……』


 むぅ、信用無いなぁ。


『すごいけーすけくん!』


 ミサカさんの声が体の内側から聞こえてくる。


『亡き仲間の魂を受け継いで、敵を倒す! くぅ~~~~~! 最高に燃える展開だよ!』

『『いや、生きてるから!』』


 皆の力で、僕はワルージョをぶっ倒す!


『でも具体的にどうするのでござるか?』


 オタクさんが尋ねてくる。


「まずは、あのうっとうしい、空から降り注ぐドラゴンの群れをどうにかします」


 ふわり……と僕の体が浮かび上がる。

 そして……。


「オタクさん、力お借りします! 弓!」


 僕の右手にオタクさんの聖武具、【勇者の弓】が出現する。


『……何やってるんだ? 聖武具はその持ち主である勇者にしか使えないはずでは?』

『いや、違う! 彼の中には勇者の魂が収納されてる。だから……』


 オタクさんの弓を手に持つ。

 使い方が頭の中に流れ込んでくる!


 ごぉおお! と弓が黄金の光を放ちながら姿を変える!


『拙者の弓が進化した!?』

「【破邪顕正閃はじゃけんしょうせん】!」


 矢を放つ。

 黄金の輝きを持つ極太の魔法矢が、まるで流星のごとく射出される。


 ズドドォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!


『なんてすごい威力!』

『あの技は破邪顕正閃はじゃけんしょうせん。拙者の聖武具で放てる、最終奥義でござる! でも、拙者の技量が足りなくて、撃てなかったやつでござる』


 今のでドラゴンが結構消し飛んだ。

 でもまだ空にはドラゴンが残っている。


「銃!」

『ひゃは? おれっちの聖武具だ!』


 目の前に現れた勇者の銃を手に取る。

 オタクさんの時のように、銃が黄金の色に変化。


「【銃皇無尽弾じゅうおうむじんだん】」


 瞬間、無数の銃が空に広がる。


『ひゃっはー! あれはおれっちの聖武具が放てる最終奥義! 銃皇無尽弾じゅうおうむじんだん! 銃を無限に増やし、銃弾の雨あられを降らせる! しかも、銃弾はつきることがない!』


 ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!!


『そうか……! 啓介君の……魔神器の力がわかったぞ!』


 ヒキニートさんが声を張り上げる。


『鞄の魔神は、取りこんだ聖武具をすべて使えるだけじゃない! 聖武具を進化させ、最終奥義を無制限に使えるようにするんだ!』

『わー! すごーい! ライダーの最終フォームみたいー! けーすけくんかっこいいよー! 素敵ー!』


 ミサカさんが喜んでくれているっ!

 ミサカさん、オタクさん……。大事な人たちの暮らす、この星を、守る!


 僕が正義を執行する!


「槍!」


 僕の手に、シズカさんの槍が握られる。


「プラス、鍋!」

『……な、鍋? どういうことだっ?』


 そのときである。


『あれは、私の聖武具です』

『『『『だれ!?』』』』


 僕の体の中から、聞いたことの無い男の人の声が聞こえてきた。


『初めまして、皆さん。私は、鍋の勇者』

『鍋の勇者!? え、君って確か……ワルージョに食われて死んだんじゃ!?』


『はい。ですが、その魂は啓介氏が回収した聖武具に、込められていたのです』

『なんだって!?』


 なんだってぇー!?


『ありがとう、啓介氏。我ら、廃棄勇者を、地下に置き去りにせず、連れてきてくれて』


 すると……。


『ありがとう』『ありがとう啓介くん』『ありがとう!』


 僕がダンジョンで拾った、すべての勇者の皆さんの声が、聞こえてきた!

 皆……魂となって生きていたんだね!


『それだけじゃない。ワルージョが使い、保管していた聖武具に込められた魂もまた、君の体の中にある!』


 あ、そっか。

 ワルージョの放っていた聖武具、僕が蠅王宝箱ベルゼビュートで回収してたんだっけ。

『おれもいるぜ!』

『……チャラオぉ!?』


 チャラオ……?

 誰……?


『チャラオ! おま……生きてたのか!』


 とシズカさん驚いてる。

 え、誰……?


『ああ。おれの剣も鞄のガキに食われてたからな。その魂が聖武具に残ってたんだよ』

『そうだったのか……チャラオ、無事で良かった』


 シズカさんなんか泣いてる……?

 え、だから誰チャラオって……?


 ま、いいや!


「とにかく……ワルージョぶっ倒さないとだもんね! てことで、槍プラス鍋!」


 ごおぉおおお! とシズカさんの槍が燃え出す。


『あれは鍋の聖武具の最終奥義、【灼熱地獄鍋】の炎』

『……おれの聖武具に、鍋の勇者の力が混じり合っていく!』


 二つの聖武具の力を、一つに!


『まさか、啓介君、君は聖武具の力を合成できるんだね!』


 とヒキニートさん。


『すごいすごーい! ライダーの最終フォームみたい! 最終フォームてんこもり最終フォームだ!』


 僕は炎の槍を、空高くめがけて、放り投げる!

 ゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!


 炎をまとった槍がワルージョの体へと向かって飛んでいく。


「とぅ!」


 僕は投擲した槍の上に乗っかる。


『『『またぁ……!?』』』

「いっけえええええええええええええええええええええええええええええ!」


 炎の高速槍に乗って、ワルージョの土手っ腹にダイレクトアタック!


 ドゴオォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!


 槍はワルージョの腹をぶち抜いた。

 ワルージョの上、上空へとやってきた。


『制空権を取った!』

『……ドラゴンはワルージョの腹部側からしか生成してこなかった。これなら、邪魔されず啓介が攻撃できる!』


 ヒキニート、そしてシズカさんの言うとおり!


「さぁ! ワルージョ! あとはおまえを、ぶっ殺すだけだ!」

【★☆読者の皆様へ 大切なお知らせです☆★】


新作の短編投稿しました!

タイトルは、



『おっさん剣聖、獣の国でスローライフを送る~弟子に婚約者と道場を奪われ追放された俺、獣人国王女に拾われ剣術の先生となる。実は俺が世界最強の剣士だったと判明するが、泣いて謝っても今更戻る気はない』


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リンクから飛べない場合は、以下のアドレスをコピーしてください。


https://ncode.syosetu.com/n1568jc/


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