123.
シソ・デ・キエリュウとかいう馬鹿みたいな名前のやつと、戦っている。
名前の響きだけで力が抜けそうだが、実力は本物らしい。
ちくしょう、こっちの攻撃が一切通じないぞ!
どうなってやがるんだ!
「蠅王宝箱!」
俺のカバンから、無数の黒い触手がドロリと飛び出す。
このままカバンの中に引きずり込んで、暗黒空間(カバンの中)に放り込んでやる!
しかし!
触手はやつを捕まえるどころか、ヌルッと滑って弾かれた。
くそっ。生き物だから回収判定外なのかっ。
『ふんぬぅうううううううううううううううううううう!』
スペさんが独楽のように高速回転しながら、思い切り、強靭な尻尾でシソを薙ぎ払う!
ドゴォォォォォォォォォォォン!!
凄まじい衝撃音が響き、土煙が舞い上がる。
「ふははは! きかーん! 蚊に刺された程度だわ!」
「『くそぉお!』」
煙の中から、無傷のシソが現れた。
あいつ、僕らの攻撃に全く動じてないぞっ。
ちくしょうめっ。
スペさんの攻撃によって、地面が砕け散り、無数の瓦礫が空中に舞っていた。
その小指の先ほどの破片の一つが、放物線を描いて落下し。
コツン。
シソの頭に当たった。
「いっつぅう……!!」
シソが頭を押さえてうずくまった。
涙目で悶絶している。
ん?
なんか、シソが顔をしかめて居るぞ。
あんな必殺の一撃は涼しい顔で受け止めたのに?
『破片による攻撃で、大ダメージ……? ケースケ君達の強攻撃きかないのに……まさか! そうか、わかったよ!』
ヒキニートさんが、どうやら答えにたどり着いた様子。
興奮した念話を送ってきた。
『アイツの能力は……【あべこべ】だよ!』
『あべこべ……?』
『そう、強い攻撃がきかず、弱い攻撃に大ダメージがくらうようになってるのさ』
『なるほど……!』
俺はポンと手を打った。
物理法則が逆転しているわけか。
『つまり、あいつに与える攻撃と、あいつが受けるダメージが逆になってるってことだ。わかるね……?』
何でか知らないけど、恐る恐る、腫れ物に触るようにヒキニートさんが尋ねてくる。
『馬鹿にしないでください、僕の理解力を』
『そうだよね、高校生だもんね……。このくらいのことは理解できる……』
「つまり、今の攻撃よりもっと、超超超強い攻撃なら、一周回って大丈夫ってことですね!」
俺は親指を立てて、白い歯を見せた。
『話聞いてた!?』
ヒキニートさんの絶叫が脳内に響く。
え、だって。強い攻撃が、弱い攻撃になっちゃうんでしょ?
なら、判定不能なくらいの馬鹿力なら、バグって通るかもしれないじゃん!
『だめだっ! 脳みそまで悪魔に浸食されてしまってる!』
【お知らせ】
※12/27(土)
好評につき、先日の短編の、連載版、投稿しました!
『【連載版】スキル【リサイクルショップ】で捨てられた悪役令嬢(英雄)や神器を仕入れて修理したら、いつの間にか最強国家になってました 〜捨てられ貴族の楽しい領地改革〜』
https://ncode.syosetu.com/n0648lo/
広告下↓のリンクから飛べます。




