18.勇者?
魔族をぶっ倒して、首をカバンに突っ込んだ。
「あ、あのぉ……」
「ん?」
誰かが僕に話しかけてきた。
人間……じゃあない。ツノっぽいの生えてる。
「魔族だ! 殺さなきゃ!」
「ステイ! シッダウン!」
ヒキニートさんが突然叫び出す。
「むぅ……なにさ。邪魔して」
「魔族を見たら殺そうとするのやめなよ……無辜の民かもしれないじゃん」
「あ、なるほど……」
確かに悪くない魔族かもしれないしね。
「……すぅ、はあ……」
ん?
アイさんが、なんか手刀を構えて立っている。
その右手が黄金に輝いてる……!
「【陽光聖……】」
「すとぉおおおおおおおおぷ! 愛ちゃんすとぉおおおおおおおおおおおおおおぷ!」
ヒキニートさんがストップを駆ける。
「どうしたの?」
「どうしたのじゃあないよ! なんでいきなり必殺技ぶっ放そうとしてるのさ!」
きょとん、とした顔でアイさんが言う。
「え、魔族でしょ? 殺さなきゃでしょ?」
「ア゛あぁあああああああああもおぉおおおおおおおおおお! お前らそろいもそろってぇええええええええええ!」
ヒキニートさんが頭を抱える。
一方で、僕に話しかけてきた人たちが、ガタガタ震えている。
「良い魔族かもしれないでしょ!?」
「? 魔族は敵、悪じゃあないの?」
「違うよ! アイちゃん魔族ぶっころマシーンになってるよ!?」
はぁ……とヒキニートさんがため息をつく。
「あのね、だからね、言ったでしょ? リコちゃんが敵かどうか判別して、敵なら殺して良い。そうじゃなきゃ殺しちゃ駄目って」
「むぅ……でもリコちゃん気絶しちゃってるじゃん?」
アイさんが頬を膨らませる。
「こいつらが悪の魔族だったら、どうするの? リコちゃんが起きる間に、悪さしたらさ。なら留めさしておいて、後から間違ったら、けーすけくんの夜王薬箱で復活させれば良くない?」
た、たしかにー!
「どうしてうちの勇者は二人とも、勇者らしからぬ言動するんだよぉおおおおおおおおおおおおおおお!」




