15.娘の名前
魔族王ってやつが、悪い奴だって判明した。
ということで、魔族を魔族王ごと、ミナゴロシにするよ!
「ねえ、リコちゃん。魔族ってどこにいるのかな? 石の裏とか?」
「そんなところにいるわけないです!」
そうなんだ。
「虫じゃあないんだからさ……」
ヒキニートさんがあきれてる。
むぅ。あいつら害虫並にしつこいから、石の裏にいるかなーって思ったんだけどね。
「そういうときは、ミサカアイさんの神眼におまかせ!」
そっか、アイさんは神眼の大勇者。
彼女の持つ目なら、魔族がどこで息を潜めてるのか、わかってしまう!
「探偵眼!」
あれはアイさんの神眼スキル、探偵眼だ。
探してるものを見つけ出す力がある……が。
しーん……。
「アイちゃん、魔界では勇者の力が制限されてるって説明したでしょ?」
「ほよ? そうだっけ」
「そうだよ……。じゃ、ケースケ君、頼むね」
僕は探偵眼を発動させる。
「あのぉ……どうして鞄の魔神さまは、勇者のスキルが使えるんですか? おかしくないですか?」
「けーすけくんは、特別だからね!」
「い、いやだから、魔神なのに勇者のスキル使えるのって変じゃあないかなって」
変……?
変かなぁ。
「変じゃ、ないよ!」
「アイさん……!」
ああ、ちゅき……。アイさん……。
元の世界に戻ったら、絶対に結婚するんだっ。
そして、こど、子供を……作るんだ!
「帰ったら子供つくろうね! 名前なににしよう?」
「愛さんの名前からとって、愛美とか?」
美しいアイさんから生まれたから、愛美!
「いやどうして女の子限定なのさ。男が生まれるかもしれないだろう?」
「女の子がいいなって、わたしが思ったんだもん! 女の子を産んでみせるよ!」
「うん。そういうの、授かり物だから。性別自分で選べないから」
「そーなの?」
「そーだよ……性教育ちゃんと受けた? アイちゃん……」
愛美ちゃんかぁ。生まれてくるの楽しみだなぁ。っと。
「魔族発見! あっちの大岩の下!」
目の前に広がる荒野の、奥の方に、大きな岩があった。
あそこから、魔族反応あり!
「サーチ&、デストロイだよ!」
「うん! サーチ&デストロイ! いくぞぉ!」
僕が走り出す。
「ま、待ってください! 敵かどうか、調べてからにしてくださいね! おねがいだから!」
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先日の短編
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