僕は飛べない
いつからだろう。
僕は飛べなくなってしまった。
猪のように前に突っ切って行ってた昔の僕はどこへ行ったのだろう?
今はまわりを見て怯え、立ち止まるばかり。
昔の僕は今の僕を見たらどう思うのだろうか?
笑うだろうか?
それとも悲しむだろうか?
わからない。
けれど励ますことはないだろう。
昔の僕は自分自身に厳しかったから。
だから自分自身を許せなくて、飛べなくなってしまった。
僕は僕に優しくなっただろう。
飛べないのではなく、飛ばないのだから。
飛びたいと思うその日まで。