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二郎神君と楊善!


二郎神君と楊善に与えられた任務にて消息不明になっている仲間の捜索と魔物出没の調査に向かった。そこで楊善の身に?



武神訓練生であった二郎真君と揚善は上官達から与えられた任務より、化け物が多発していると言う地へと調査に向かっていた。


二郎神君と揚善は怪しいと思われる地点へチームを二手に分けた。そこで揚善は怪我をした武神を見付けるのだが、その男は突如化け物へと変異し襲い掛かって来たのだ。



その頃二郎真君はと言うと、いつになっても合流地点に戻って来ない揚善のチームを今か今かと待っていた。



訓練生「やはり何かあったのではないですか?」


二郎真君「あぁ、連絡が全くないのは確かに変だ。後一時待って戻って来ないようなら俺達も向かおう!」


だが、やはり戻って来なかったため二郎真君と二人の訓練生のチームも揚善達の向かった地点へと出発する事にした。


二郎真君「何か変わった事はあったか?」


二郎真君達が着いた時、揚善が到着し残したと思われる目印はあったものの、彼等の消息が完全に途絶えていたのだ。



二郎真君「何があった?揚善!お前、何処にいる?」


すると辺りを偵察に出ていた仲間の一人が、異様な気を感じ取り二郎真君に伝えたのである。



二郎真君「よく見付けたな?こんな微かな妖気を?」


それは二郎真君でも見付けられるか解らない微かな妖気だった。


訓練生「えぇ~!私は武術は並々ですが、感知能力にかけては自信がありますので!」


二郎真君「良くやったぞ?では、この微かな気を辿れるか?」


訓練生「ハイ!やってみます!任せて下さい!」



そして二郎真君達のチームは、僅かな気配を辿りつつそこで怪しげな洞窟を発見したのだ。


二郎真君「確かに怪しげな気配を感じる…間違いないな!」


二郎真君は仲間の一人を見張りに残し、もう一人の訓練生と一緒に洞窟の奥へと入って行った。



二郎真君「やはり、ここには何かあるな…!」


洞窟の奥に進むに連れて無惨に散らばった肉片と、血の匂いがして来る。


二郎真君と候補生は辺りに注意しながら洞窟の奥へと進んだ。



二郎真君「行くぞ!」



しかし潜入しつつ辺りを探すが、他に誰かがいる気配もしない?


(考えれば見張りの一人もいなかった事も…おかしいぞ?もしかすると…!!)



二郎真君「おぃ!急ぎ外に出るのだ!!」



何か嫌な感じがし二郎真君が仲間の訓練生に洞窟を出るように言ったその時であった!突如洞窟が崩れ落ちて来たのだ!?


二郎真君「やはり罠かぁ!」


洞窟の壁や天井が崩れ落ち、二郎真君と訓練生は生き埋めになった。



それから暫く経った後、二郎真君は目覚めた。



(俺は…生きているのか?…た…確か…俺は…?)



洞窟の天井が崩れ生き埋めになった事を思い出し、二郎真君は飛び起きたのだ!


二郎真君「俺は一体…?」


意識が朦朧とする中、


声 「どうやら目が覚めたようですね?」


二郎真君は声のした方向を見ると、そこには洞窟の入り口に残して来た例の感知に長けた訓練生が座っていた。見ると、もう一人の訓練生も助けられ傍で眠っていた。


(無事だったのか?)



二郎真君「お前が俺達を助け出してくれたのか?」


訓練生「洞窟が突然崩れ落ちて、皆さんの気を探りながら見付けて治療したのですよ~。でも全員無事で本当に良かったです!」



二郎真君「そうかぁ…」


訓練生「で、どうします?」


二郎真君「どうするとは?」


訓練生「私達の選択肢は三つ!」


二郎神君「三つ?」


訓練生「ひと~つ!このまま天界にもどり救援を呼ぶ。ふた~つ!武神として再びあの洞窟に向かい、黒幕に戦いを挑んで尊い命を散らす!みっ~つ!このまま逃げてしまう!どうしますか?」



二郎真君「どうするも何もお前はどうするつもりなのだ?」


訓練生「質問を質問で返しますか?そうですね~私は……」



キッパリとその訓練生は言った。


『帰って寝ます!』



二郎真君「なっ!?貴様それでも武神かぁ!!」


訓練生「自慢じゃありませんが、私はビビりなんですよ?」


二郎真君「自慢にする事か!何なんだお前は!?」



二郎真君はこのふざけた訓練生に対して激怒した!



訓練生「それでは貴方はどうするつもりなのです?」


二郎真君「無論!」



二郎真君が答える前に…



訓練生「あ~そうだった!一つ貴方に良い情報を教えてあげましょう!」


二郎真君「今度は何だと言うのだ!?」



二郎真君はこの訓練生に対して苛立ちが限界にまできていた。


訓練生「捕われた皆さん達はまだ生きてらっしゃいますよ?貴方のご友人さんもね?」


二郎真君「えっ?」


訓練生「怪我はしていますが、彼達は生かされているのです。ある目的のために…」


二郎真君「お前何を?ある目的とは?」



すると突然二郎真君の視界がボヤケ始めたのだ。



(ウッ!何だ!これは?)



二郎真君はボヤケる視界の中、



二郎真君「俺は!俺は先に進む!貴様は何処となりと逃げるが良い!」


頭を押さえながら出て行こうとする二郎真君に再び訓練生が追い打ちをかけるように問う?



訓練生「二郎真君殿!もう一つお聞きます!」



二郎真君「な…何だ!?」



『貴方が助けに行く理由は仲間のためですか?


それとも…


武神の誇りのためですか?』



この惚けた訓練生の意味深な問いに、二郎真君は迷わずに答えた。



二郎神君 「無論!」


『武神の誇りのためだ!』



と、そこで視界が光に包まれたかと思うと、二郎真君は再び起き上がった。


今のは夢?


二郎真君「何だったのだ?さっきの奴は?いや?今のも夢だったのか?」


だが、そこには確かに自分の他にもう一人の訓練生が安全な場所に寝かされていたのだ。



二郎真君「夢じゃなかったようだな?それにしても二人だけか?アイツは何処に?」


そこには先程の惚けた訓練生の姿がなかった。二郎真君は『逃げ出したな!』と苛立つも…


二郎真君「とにかく!」



二郎真君はまだ意識が目覚めぬ訓練生を安全な場所に連れて行った後、再び一人で例の洞窟の中へと向かった。



(やはりな!)


洞窟には崩れ落ちた場所とは別に、横穴の入り口が存在していた。



(こっちが本当のアジトか!やはり俺達は罠にかかったのだな…)


二郎真君は気配を消して捕まっている仲間達の元へと向かって行く。


洞窟の最下層まで行くと、いくつかの柱に張り付けにされて囚われている神兵達が拘束されているのを見付けた。更には楊善と一緒に先に向かった仲間の候補生達も捕われていたのだ。



(揚善は何処だ?捕われてはいないのか?それとも…)


そこには数人の盗賊らしき輩が囲んでいたのだ。



(まさか?……奴らに!?)


二郎真君の拳は無意識に強く握られていた。


すると盗賊達の中心に『頭』らしき男が姿を現したのである。


(あいつが黒幕か?まさか訓練生はともかく、討伐にあたった神兵達まで捕われたと言うのか?)



すると『頭』だと思われる盗賊が笑いながら酒を飲み部下に指示を与えると、子分の盗賊が何やら小瓶のような物を取り出し神兵の若者に強引に飲ませたる?



二郎神君「奴達は何をするつもりなのだ?」


小瓶の中身を飲まされた神兵は突然呻きもがき始めたかと思うと、次第にその姿が半人半獣の化け物へと変化していったのだ!



二郎神君「なっ!?馬鹿な!!」


だが、神兵は獣の姿に変貌した後、その身体は変化に耐えられずに膨張し破裂するように消滅した。



頭「やはり並の神兵程度では身が持たないか?次の奴にも飲ませろ!」



二郎真君「クッ!酷い!コイツ達は神兵を使い、何かの実験をしているのか?」


『おのれ!許さん!!』



二郎真君が怒りに任せて飛び出そうとした時、突如何者かによって肩を掴まれ止められたのである。



二郎真君「!!」


(気配を感じなかった!)



油断して振り向いた二郎真君は、その口を手で抑えつけられたのだ。



「シィー!黙って!」



そこにいたのは…


揚善であった!



二郎真君「楊善?お前…生きて無事でいたのだな?」


揚善はコクりと頷いた。



揚善「慌てたらダメだよ!機会を待つんだ!」



二郎神君は静かに頷く。


(しかし、どうする?)


揚善「僕が囮になるから君がその間に皆を救出して欲しい!」


二郎真君「馬鹿な!囮なら俺がする!」



揚善「ダメです!これは僕の作戦ですからね?それに僕は自分と一緒にいた仲間をみすみす捕われてしまった!これは僕の役目なんだよ?それに僕は二郎真君!君を信じていますからね?」



二郎真君「なっ?信じるだと?何故そんな事が言える?」


すると揚善はクスリと笑いながら…



揚善「当たり前じゃないですか?だって…」



『友達だから!』


二郎神君と楊善は仲間達を救い、この盗賊達の陰謀を阻止する事が出来るのだろうか?

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