表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋に不器用なケモミミBL♂溺愛イケ甘ダリ黒豹×恋愛難美人バーテン雪豹『ロドンのキセキ◆瑠璃のケエス◆輝石ノ箱ヨリ◆芽吹』全21話  作者: 偲 醇壱
◆ XYZ ◆

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

96/98

【New】LastDrop ✦ Drop.021『 XYZ 』【2】

「う~ん。――と、云うよりは、多分……」

「……?」

 その桔流に、花厳が黙したまま眉を上げて問うと、桔流は続けた。

「――俺を見てる時の花厳さん。――“獲物を見るような目”をしてたんじゃないですかね」

「“獲物を見るような目”……? ――……そうなのか」

「多分、ですけどね」

 そんな桔流の言葉に、自覚が無いらしい花厳は、しばし考え込むようにする。

 その様子を見やりながら、桔流は言う。

「経験者には、分かっちゃうのかも」

「え? ――“経験者”って……?」

 花厳が、その桔流に問うように顔を上げると、桔流は、花厳の視線を誘うようにして、店の入り口側にそっと視線を向けた。

 花厳は、それにひとつ眉を上げると、桔流に従い、その視線をそっと辿る。

 その視線の先には、法雨が居た。

 そんな法雨は、花厳と同じようにして、入り口近くのカウンター席に腰掛ける男と親しげに話していた。

 その男は、一見してオオカミ族らしいと分かる。

 毛並みは、花厳と同じく漆黒で、年齢も、花厳より上であろう成熟した大人らしい雰囲気を纏っている。

 また、その男は、――高身長な花厳より背が高く、人並みよりもかなり体格が良いようにも見えた。

 一見するだけでも、良い意味で、非常に目立つ容姿をしている事が分かる。

 花厳は、その男を一見し、そのような印象を抱くと、ふと男の瞳に目をやり、次いで、手元へと視線を戻した。

 そして、男の誠実そうな海色の瞳を思い起こしながら、桔流に小声がちに問う。

「桔流君……。――もしかして、あのオオカミ族のお客さんって、法雨さんの……?」

 すると、桔流は、にこりと笑んだ。

「ふふ。――分かりますか?」

 花厳は、それに、微笑み返して言う。

「なんとなくね。――法雨さんを見る目が……」

「ほら。――ね」

「え?」

 そんな花厳は、桔流の言葉に首を傾げる。

 桔流は、言う。

「がっついてなくても、分かっちゃうでしょう?」

 それに、花厳は納得した様子で笑った。

「あぁ。なるほど。――ははは。確かにそうみたいだ。――よく分かったよ」

(――という事は、俺も、いつからか、――分かる人には分かってしまうくらいには、桔流君を“見る目”が変わってたって事か)

「法雨さんは流石だね……」

 そんな花厳が苦笑すると、桔流はまたひとつ笑った。

「法雨さんの勘は、めちゃくちゃ鋭いですからね」

 それに、花厳も楽しげに笑うと、桔流は、手際よく仕上げたシャンパンカクテルを、花厳の前に据えた。

 そして、それに礼を言った花厳が、それから桔流との談笑を交えながら、しばらくと料理やカクテルを楽しんでいると、ふと、店のドアベルが新しい来客を報せた。

 その報せを受けた、店内のすべてのスタッフが店の入り口に視線をやると、

「わ……」

 と、小さくこぼした桔流を除き、店内のスタッフ全員が、来客に出迎えの声をかけた。

 そして、驚いた様子のまま入り口を見ている桔流を不思議に思い、花厳も店の入り口を見やると、花厳もしばし眉を上げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ