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恋に不器用なケモミミBL♂溺愛イケ甘ダリ黒豹×恋愛難美人バーテン雪豹『ロドンのキセキ◆瑠璃のケエス◆輝石ノ箱ヨリ◆芽吹』連載中  作者: 偲 醇壱
◆ WhiteCuracao ◆

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Drop.012『 WhiteCuracao〈Ⅰ〉』【1】

 

 

 

 初めて迎えたにしては、濃厚すぎるほどの一夜を明かして以降。

 桔流(きりゅう)花厳(かざり)の食事会の頻度は、これといって増えるという事はなかった。

 しかし、そんな食事会には、度々と濃厚な夜が付いて回るようになった。

 そして、初めこそ、食後にベッドにもつれこむのは、毎度の食事会のうち、数回に一度ほどであったが、北風が強まるにつれ、その間隔も徐々に短くなっていった。

 何せ、桔流と花厳は、“夜の相性”が良かった。

 さらに、桔流には、理性を失った花厳に出逢いたいという野望もあった。

 その上、花厳には、ベッドでしか見られない――、自身に酷く甘える桔流を愛でられる、という特別感があった。

 そのような事から、二人の濃厚な夜が日に日に増えてゆく事は、必然とも云えた。

 

 

― Drop.012『 WhiteCuracao〈Ⅰ〉』―

 

 

「――桔流君。痛いのは嫌って言ってたけど、焦らされたり、追い立てられるのは好きそうだよね」

「え」

 いつもより早い時刻からベッドにもつれこんだその日。

 朝焼けが輝く前に互いの熱が落ち着いた二人は、眠りにつくまでのゆったりとした時間の中、雑談を楽しみながら余熱を冷ましていた。

 その中、花厳がふと思い言うと、桔流は、咄嗟の一音のみを発するなり黙した。

 そして、少し考えると、言った。

「――どうなんでしょう……。――云うほど、そういう感じでされた事ないから分からないですけど……」

(多分……、花厳さんにされたら……ハマるかもしれない……)

 すると、なかなかの質問をしておきながら、花厳は爽やかに笑った。

「あはは。そうか。――じゃあ、未知数だね」

(これは……)

「そう、ですね」

(――してみたいんだな)

 花厳がこのような質問をしたのは、純粋に、桔流が好きそうだと感じたからではあるだろう。

 だが、恐らく、花厳の中にあるのは“それ”だけではない。

(花厳さんは、多分。俺がソレを好きか、より、――ソレをしたら俺がどうなるか、が見たいんだろうな……)

 桔流は、そんな仮説を立てると、事後特有の色香を纏う花厳を見やった。

「ん?」

 その視線に気付くと、花厳は首を傾げ、優しく微笑んだ。

 桔流はそれに、

「いえ……」

 と言うと、その身をくてりと横たえたまま、花厳を見上げ、ゆるりと笑む。

「花厳さんとこうしてると、画面の中に入ってドラマ観てるみたいだなぁって思って」

「えぇ?」

 花厳は、それに、困惑したような素振りを見せる。

 桔流からすれば、花厳は、普段から、ドラマに登場するような“現実離れしたイイ男”を演じ続けているように見えていた。

 だが、そう見えているのは、決して、普段の花厳が、“イイ男を演じているように見えるから”――ではない。

 花厳は、何よりも、顔が整っている上に、仕草まで整っている。

 それゆえに、例え、花厳が一切の意識をせずに過ごしていても、桔流には、そのすべての動作が、現実離れした“ドラマの中のイイ男の仕草”に見えてしまうのだった。

「流石にそれは言い過ぎだよ」

 だが、本当に普段から特に意識などはしていないらしい花厳は、桔流がそのような事を言う度、常、戸惑うようにした。

 桔流は、その“イイ男”が、そんな、イイ男らしからぬ反応を見せる瞬間も、大いに楽しんでいた。

 だからこそ桔流は、花厳が反応に困るような褒め言葉を敢えて口にする事も多かった。

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