旅行も満喫して、邪気払いもして、女神様にご褒美ももらってうまうま
屋敷に帰ってきた。
使用人のみんなが出迎えてくれて、帰ってきたなぁと感慨深く思う。
そのまま一旦パパとアリス先生とエンキドゥさんと私の部屋に入る。
例のホログラム的な水晶で女神様とお話するためだ。
「…じゃあ、起動するぞ」
「お願いします」
水晶が女神様をホログラム的な感じで映し出す。
「…この度はよく頑張ってくださいました。世界の邪気払いはこれで完了しました」
「女神様、お役に立てましたか?」
「もちろんです。素晴らしい活躍でした。巻き込んでしまい申し訳ありませんでした。ですが本当にありがとうございました」
「お役に立ててよかったです!」
女神様はにっこり微笑んでくれる。
「ですが、ひとつお願いがあるのです。どうか、その邪気払いの能力はそのまま持っていてくれませんか?」
「え、いいんですか?」
「ええ。もう魔族には貴女を攻撃しにくる余力はないはずなので、その能力があったとしても安全なはず。むしろ貴女がその能力を持っていてくれた方が世界にとってはよいでしょう」
「わかりました!」
ということで、邪気払いの能力はそのままになるらしい。
「それと、お礼として加護をお渡ししてもよろしいでしょうか」
「加護ですか?」
「ええ。健康と美を約束する加護と、魔法を使う時の魔力を本来の半分のコストで済むようにする加護です」
「え、いいんですか!?是非お受けします!」
「では」
光の粒が私の身体を覆う。
「これで加護をお渡し出来ました」
「やったー!ありがとうございます、女神様!」
それでなくても魔力をコントロールするのに長けている私、コストの低い魔法をたくさん習得して完璧に使いこなせる私だ。
その上魔力をコスト半分で使えるようになったならすごく強くなれるのでは!?
「では、本当にありがとうございました。世界を救ってくださって、本当に感謝しています」
「こちらこそありがとうございました!」
「では、エンキドゥ。早くこちらに戻ってくるように」
「はい、我が女神」
そしてホログラムは消えた。
「人間、今までありがとう。世界一周旅行は素晴らしい経験になった」
「エンキドゥさん、こちらこそありがとうございました!」
「またいつか会えたらいいな」
「…はい!」
「それでは失礼する」
そう言ったエンキドゥさんは、ワープしたのか目の前から消えてしまった。
「寂しくなるね」
「そうだね。また会えたらいいな」
「アニエスがそう願うなら、きっといつか会えるだろう」
パパはそう言って私の頭を撫でる。
そうなるといいなぁと、心の中で祈った。
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