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お父様との距離感

それから本当にお父様は親子の時間を作ってくれた。約束は守る人だ。


お父様のガチで好みな顔を眺めながら、好き好きオーラ全開で話しかける。


お父様はただ聞いてるだけだけど、それだけで充分楽しい。


「それでねお父様!マリーが庭に来てた猫ちゃんを撫でてて、私も触らせてもらったの!」


「ふん…」


「毎日遊びに来る子でね、可愛いんだ!」


「餌は?」


「あげてないよ。え、あげてもいいの?」


逆に聞き返せば、好きにしろと言われる。


「屋敷に入れるのは?」


「お前の部屋限定なら構わない」


「お父様大好きー!!!」


思わず椅子から飛び降りてお父様のところへ走り、お父様によじ登って抱きついてほっぺにキスした。


お父様は無抵抗というか突然の私の奇行に呆然としてた。


その後、味を占めた私はお父様のほっぺに度々キスをした。


結果、お父様は諦めて受け入れてくれるようになった。


なんか気付いたら、親子の距離は近くなっていた。

















「ねーねーお父様!これすごく美味しい!」


「そうか?いつものお茶菓子と何が違う」


「あのね、私モンブラン大好きなんだよ!」


今まで興味もなかったお父様は知らなかっただろう。


私は前世も今世もデザート界ではモンブラン至上主義だ。


にっこり笑ってやれば、嫌味に気付いてか気づいていないのか知らないが顰めっ面。


その顔かっこいい!もっと見せて!好き!!!


「…なんだ、その顔は」


「え?」


「何故か嬉しそうな顔をしている」


そりゃあ好みど直球のご尊顔を拝しましたからね!好き!!!!!


「えへへ、良いこと思いついた」


「ん?」


「お父様、あーん」


はっはっはっ!嫌がらせ攻撃だ!


恥ずかしい思いをすれば良い!


今世の幼かった私を愛さなかった分、恨んでないわけじゃないからね!仕返ししてやるもんね!


「…」


あ、その顰めっ面ほんと好き。最高。


「…いいだろう」


「え」


お父様のご尊顔が近付く。


ファンサ過剰では???


好き。


あ、顔良すぎ。


尊い。


「ふむ。美味いな」


ぺろりと舌舐めずりまでする。


あ、好き。


トキメキ過ぎて死ぬ。


「…おい?胸を抑えてどうした」


「お父様が食べてくれて嬉しいの」


「そんな感動するほどのことじゃないだろう」


お父様はいつも、私に甘いお茶菓子を死ぬほど用意するのに自分は食べない。


私はたくさん食べられて嬉しいけどね。


その分ダンスレッスンという名の運動でカロリー消費もしてるし。


「お父様、だーい好き!!!」


「勝手に言ってろ」


そんなこと言いつつも態度が軟化してるのは見え見えなんだからね!!!

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