表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載版】侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました  作者: 下菊みこと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

32/94

先生は今日からお屋敷に住むらしい

「まあそういうことで、僕は今日から屋敷に戻ることになったから。よろしくね」


「お部屋は?」


「どうせ荷物もないし、適当でいいよ」


「バカ、それはこっちで用意してる」


「さっすがジャック〜!」


アリス先生は軽い調子でパパに絡む。


パパにとっては親戚のお兄ちゃんみたいな存在なんだろう、面倒そうにあしらいつつも嫌そうではない。


「そうだ!アニエスにプレゼントがあるんだ」


「え、プレゼント?」


「ほら、キラキラしていて綺麗でしょ?」


「うわぁ…!本当に綺麗!でもなにこれ?」


「星だよ」


星、と言われて耳を疑う。


「え、星?」


「そう、星」


「紛らわしい言い方を…アニエス、星といっても空の星じゃない。砂の星だ」


「砂の星?」


「あ、もう!ネタバレがはやいよ!」


アリス先生は頬を膨らませる。待って、パパそっくりのお顔でそれは可愛すぎる。きゅんとした。


「…アニエス?胸を押さえてどうした?」


「もしかしてどこか悪いの?」


「ち、違う…えっと、あんまりにも素敵なプレゼントだったから…」


「そんなに感激してくれたの?嬉しいな」


「でも砂の星ってなに?」


首を傾げればアリス先生は教えてくれる。


「ふふ、砂の星はね…ここからずっと東の島国で取れる特別な宝石さ!なぜか砂漠の中で砂を掘ってると見つかる不思議な宝石だね。よくわかってないことも多いけど、人体に害は無いし綺麗だからもらっておいてよ」


「東の島国…日本みたいな国かな」


「ニホン?」


「前の人生で住んでたお国」


「へえ、どんなお国だったの?」


アリス先生はキラキラした目を向けてくる。


「え、うーん…極東の島国って扱いで…基本平和で、基本安全で、文化が色々ごった煮状態で…特にオタク文化が花開く面白い国!」


「オタク文化」


「うん!二次元!」


「二次元?」


「えっとぉ…アニメとか、漫画とか…小説とか!」


私の拙い説明に、アリス先生は楽しそうに笑う。


「なるほど、創作の世界だね。そういうのが人気なのか」


「クオリティーも高いの!特にアニメは絵がヌルヌル動くよ!」


「…動く紙芝居みたいなものかな?」


「声もついてるの!声優さんって専門の人がいるの!」


「専門の職人までいるのか」


ふんふんと頷くアリス先生。どれだけ伝わってるかわからないけど、色々想像してくれてるみたい。


「ねえジャック、その辺の技術はまだ実用化しないのかい?」


「今はまだ建築物を安全性の高いものに建て替えたり様々な施設を新しく作ったり、自動車とやらの増産やそれを走らせる道路の整備なんかが先だ。馬車もまだ使うだろうから車との共生も考えるし、他にも家電とやらや便利グッズなんかの実用化もある」


「遊園地は作ったんだろう?」


「娯楽もそれなりに並行して発展させる気はある。だが、鉄道とやらも国内に広く展開する話があるからやはりどうしても後回しになる」


「むー」


不満そうなアリス先生に笑う。


私が魔法を使えるようになれば、アリス先生にアニメを見せてあげられるかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ