表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/94

知識チートを使わない手はない

せっかくの前世の知識だ。活かさない手はない。なぜならばこの世界では前世の記憶を思い出した子も受け入れられる土壌があるから、隠す必要もないのだ。


なんでも根源への接続とかいって、稀に私のような記憶を思い出す子がいるらしい。


ということで、わざわざ自分から根源がどうのこうのとは言わないが知識チートはご覧に入れよう!


私は早速、熱のあと念のため設けられた療養期間が明けた時に家庭教師の先生におねだりした。


一旦「学力テスト」をして欲しいと。






















「…なに?あの子が突然頭角を現した?」


「はい。特に数学と科学において素晴らしい知見をお持ちだと家庭教師が褒めておりました」


「ふむ。熱に浮かされて根源にでも接続したか?」


なんてな、と笑う。そんな稀有な話、我が子に起きるはずもない。陰ながら努力でもしていたか?


「いえ、あり得るかと」


「は?」


「科学界を震撼させるほどの大発見もなされたとのことで、家庭教師がお嬢様に教えを請い論文を発表したとか。その論文は大絶賛だそうですよ」


「…そうか」


「いかがしますか?」


根源への接続。稀に魂の在り処に触れて、過去の様々な人生を思い出す奇跡をそう呼ぶ。


…まさか、その奇跡が我が子に起きようとは。


「娘の知識を最大限に活かせ。方法は任せる」


「はい、旦那様」


あの子に侯爵家を継がせる選択は間違いではなかったと、少し安心した。


そして、根源に接続してしまったならきっと例に漏れず性格も変わっただろうあの子に少し不安になった。
















知識チートはやはり役に立つ。今世で教え込まれた礼儀作法はもはや身体に染み付いてて生きていく上で安心だし、前世で身に付いた色んな知識は執事さんの元で実現可能なものから実用化されたりしてる。


魔法と科学の両立したこの世界。特に科学に重きを置いているこの国では、私の知識は実に有益な情報だった。


ということで、勉強は受けなくても充分知識があると判断されて自由時間が増えました。執事さんに色んな情報を話す時間も設けられたけど。





「お父様ー!!!」


「また来たのか。俺は忙しいと言っているだろう」


「でも、私の知識は欲しいでしょ?」


「…」


「構って!」


知識を認められて家の役に立つようになってから、これなら許されるだろうと免罪符を手に入れてお父様に毎日突撃している。


そしてとうとうお父様が折れた。


「…わかった!毎日一時間だけ、ティータイムの時間を設ける。その時は構ってやるから仕事の邪魔はするな」


「わーい!じゃあ待ってるよ!絶対声かけてね!」


「…じゃじゃ馬め」


うんうん。親子の時間は大事だよね☆

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ