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詩集『曲解』第六部
詩集『曲解』
第六部
○
いつぞやの風景が、まるで風景画の如く、光と闇の如く。
ー光と闇の明滅、言いそびれた語群が、慌ただしく乖離する。
耐えかねた、異質なる原質の、ヴォイスを拝跪するまでに。
ー困難は今晩さ、光の乱立が思い出させるのは、俺の影か、君の影か。
○
異常者の発見、俯瞰していれば、それは俺だったという、傾圧も起こる。
ー君が泣きたい時に笑って、笑いたい時に泣いていたとしても。
戦場で今まで担い続けた以上の異常を、笑っていた、笑っていた。
ー君が泣きたい時に笑って、笑いたい時に泣いていたとしても、俺は多分、笑っているよ。