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創作

作者: 超カブト

一人の時間が長くなると考える時間が増える。

僕にとって一人の時間とは、何にも代えがたいものだが長すぎてもよくない。

本当にどうしようもない人間だ。

考えすぎると発狂しそうになる。

もちろん発狂することはないのだろうが、限界まで一人でいたことがないのでなんとも言えない。



昔からなにか欠けているような気はしていたがそれが何かはわからず、誰かの真似事をしてみるのだ。

最初のうちこそこれがやりたかったことなのかとそれにのめりこむが、ある程度の限界を迎えると途端にこれではないと思うようになり途端に興味をなくしてしまう。そしてまたやりたいことを探すというループだ。

真似事は続けているが、興味を失くした瞬間から道具になる。




例えばスポーツ。部活で3年間行ったが引退するころにはなぜ自分はこんな苦行を3年も続けたのだろうかと思いながら結局最後まで続けていた。最初のころのうまくなりたいとか、勝ちたいといった情熱など途中からなくなっていた。

他にも似た例は多くあるがどれも同じような道具になった。

自分のオリジナリティがその分野において通用しないことが辛かった。

僕は誰にも認められることはなかったが、誰かには認められるだろうと道具の研鑽は続けていた。

たまに誰かがそれを認めてくれたり、褒めてくれたりしたことがあったがそれを嬉しいと思う一方、煩わしさや少数にしか気付いてもらえないという悔しさ、恥ずかしさが勝ってしまうのだ。面倒臭いにもほどがある。



だから僕は静かに一人で創作をする。

小説、音楽。どこにも出すことなんてないがこの二つは僕の隙間を埋めるのだ。

単純に読む、聞く、それだけでもいいが誰かの創作物は完全に自分の好みに合致するかというとそうではない。

限りなく近いものがあっても完全な好みとは言えないのだ。ここもまた面倒なところ。

だがそれがあるからこの二つは道具にならないのだと思う。



なんとなく気付いてはいたが満足することは一生ないのだと思う。それを悲しいと思うこともあるが、それでもいいと思う。人間の欲望は大きくなるばかりだ。これは自分だけではないはず。

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