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戦国野望  作者: 丸に九枚笹
第一章
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第一章 1話 戦国の始まり

1543年3月15日


目が覚めると太い木の梁に木の天井が見えた。身体を動かしてみるとゲームって感覚は全くしない。すごいな、これ。


転生の皆さんは始め混乱するみたいだけど、俺はわかっててゲームだと思って来ているから混乱はしなかった。


ただ、子供になっていたのはびっくりした。長野県ってのは聞いたけど、今何年の何月で具体的にここがどこで自分が誰でいくつなのか、全く聞いてませんよ。

大河みたいにナレーションもないし。あと、二人はどこ行った?

これじゃ転生組と一緒じゃん。

めっちゃリアルだし。ゲームで転生を味わえるってのを改めて実感。


「若、お目覚めですか」

そう言って入ってきたのは年の頃10歳くらいの頭良さそうな少年。


色々聞くと驚かれるんだろうけど、どうせゲームだしと思いながら、色々教えてもらった。


まず、今は1543年の春、ここは信濃国の水内郡、現長野市の辺りで善光寺の近く、大峰城。近隣は高梨氏、須田氏、井上氏などの中勢力と、小勢力が混在しているらしい。


俺はここ大峰城の城主、大峰民部大輔信秀の嫡男、松若丸、4歳。1539年生まれ。4歳から始まるのか。


ここまで聞いてすぐ思ったのは、川中島の戦いの場所じゃん。信玄と謙信に攻められるじゃん。第一次川中島の戦いが1553年だから、あと10年。それまでに何とかしなくては。


説明してくれた少年は俺の傅役である、室賀備後守秀賢の嫡男で俺の小姓の室賀千凜丸(せんりんまる)、7歳。まだ7歳だって。相当優秀だね。色々聞いても分かりやすく説明してくれる。いい家臣を持った。


とりあえず現状を把握。


大峰城は山の上に詰めの城はあるけど、今は東の麓にある館で生活している。めっちゃ広い。全部周るのは時間かかりそう。この館の他にも敷地内にいくつか建物があるらしい。


善光寺の北西の戸隠山辺りから、千曲川の西側くらいまでが領地らしい。石高でいうと三千石くらい。動員数で言うと100人そこそこ。土地はあるから生産量を増やせばもっと増えるかな。


もともとは千石もなかったのが、曽祖父、祖父と子らを近隣に養子に入れたり娘の婚姻で勢力を拡大してきたらしい。その一族で現存しているのは、祖父の弟が養子に入った安倍家、戸田家、父の弟が養子に入った、祖母の実家である大久保家や、黒田家、鎌田家、湯塚家。

あと譜代の家臣が、室賀家、山下家、中村家。この三家には祖父の娘、つまり父の姉妹が嫁いでいる。


ちょうどいいことにこれら9家に俺と同じくらいの子供たちがたくさんいるらしい。


二人見つかったわ。譜代の家臣の名前って元々は違ったのかな。まあいいか。全く史実通りってことでもないらしい。ってことは俺らの行動次第で変わっていくってことだな。面白い。


そして俺の弟たちもたくさんいると。


養子に出ておらず、大峰を名乗っている父の弟も何人かいて、これはこの敷地内、別館に住んでいるらしい。かつ、千凛丸も把握できていないくらい祖父の子も父の子もどんどん生まれていると。いずれは養子縁組を考えているのではと、これは備後の考え。


毎日一族家臣の子供たちで朝から武術の稽古や近くの寺で学問をしているってことで、今日もそこに行くために起こしてくれたらしい。


武術、学問って言ってもまだ4歳なので、基礎の基礎から始まったばかりみたい。千凛丸は7歳だからそれなりに。歳に合わせたカリキュラムがあるって。英才教育だ。


今日は午前中が学問なので、着替えて寺に行くことに。


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