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家に棲まう天使

連載版です。

まだ機能の使い方がよくわかってないのでいたらない部分たくさんあるかと思いますがよろしくお願いします。

うちの母さんは料理が壊滅的にダメなので飯は全部俺の担当だ。

母親が料理できないのに誰から教わったんだと聞かれればそれは父さんだ。


小学1年生のときに父さんが出張でしばらく家を空けることになったとき、一度母さんの料理を

食べる機会があった。


俺はいままで料理は全世界共通で父親が作るものだと思っていたのでそのときは

すごく新鮮味を感じてわくわくしたのを覚えている。




カレーを作るといってしばらくまって、いざ出来上がったものを食べたとき俺は…








いや、これ以上は察してくれ。


後日、友達に聞いてみると料理は母親が作るものだと教わり驚愕した。

そのことを伝えると母さんは、人には向き不向きがある。

母さんは料理がたまたま不向きだった、だから仕方ないの、わかった!?

と必死に力説していた。

俺の目線にあわせてかがんでいる母さんの頭を、俺は慈愛の笑みを浮かべて優しくなでた。

『初めて私の手料理を食べた後の父さんと同じ目!?』と呟くと母さんは寝室にこもってしばらく出てこなかった。




さて、そんな事はどうでもいいのだ。

布団から身をおこし、体をぐっとのばしてだるさが解消しないか試みる。


まだ寝たりない気がするので寝ようかと思ったが時計に視線を移動すると

午前6時。

もうおきないと、朝食の準備から家を出るまでの支度が間に合わない。

ふう、今日も新たな一日の始まりだ。




部屋の扉を開けると、同時にとなりの部屋の扉が開いて中から天使が現れる。


「おはよーにいさま」

目をこすりながらすごく眠たそうだ。

「……」

「…にいさま?」

「はっ」


俺は無意識のうちに天使の頭をなでていた。

恐ろしい、なんて吸引力なんだ。


「すまん、無意識だった」

「にいさまったら、いきなりれでぃーの頭をなでるなんて失礼ですよ」

「かわいすぎるありすがわるいんだ」

「ん…にいさま」

ありすは俺にされるがままになっている。というかしなだれかかったくるので小さい体を肩を抱くように

支える。

「ありす…」

「…なにやってんのあんたら」


邪魔者が入った。

「何って、ありすをなでていたのさ、この罪深き愛くるしさ愛でずにはいられないだろ」

「きもいわねこのシスコン兄貴」


「ありすはこんなシスコンな俺がきらいか?」

「ありす、にいさますき」

なでられながら上目遣いでこちらをみあげるありす。


「……にや」

どうだ、相思相愛だぼくとありすはの意味を込めた生暖かいドヤ顔を母様に進呈。


「うわっ…ひっぱたきたいわねその顔、いちゃつきはその辺にしてさっさと朝食作りなさいよ」

「はいはいちょっとまってて」


仕方ないが準備にとりかかるか。






「にいさまのおむらいすおいしい」

にこにことこちらにまぶしい笑顔を咲かせているありす。

まもりたいその笑顔。

「あんたは女子力高いわよねーほんと、顔はふつめんだけど」

「ふつめんでもありすの兄になれた、それだけで俺はこの世に生を受けた意味がある」

「かっこいいこといったつもりかも知れないけど普通にきもすぎるわよ」

「にいさま……」

「ありす……」

きらきらした瞳でこちらに祈るように視線を送ってくれるありす。


「だめだこの兄妹、手遅れね」

ひしっと抱き合う兄妹愛を見せ付けているとこちらを残念なものを見る目でみてくる母君。

いいのだ、俺たちさえわかりあっていれば。世間の目なんてどうでも。






とても気分がいい。

やはりありすぱわーすごいわ。


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