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甘い時間  作者: 古賀荒 にきよ
11/27

買い物

「買い物に行きたい」

ずっと、買い物に行きたかったが、和希君の部活があったり、

週末は誰かが遊びに来て、なかなか買い物に行けなかった。

「なら、隣町までドライブがてら出かける?」

和希君が提案してくれた。

「出かける!!」


何が欲しいと言うわけではなかった。

けど、無性に買い物がしたかった。

ちょうど、初めての家庭教師のバイト代が入ったのもあったのかもしれない。


車で1時間くらいで、隣町まで行ける。

「和希君さ、いつも楽しそうに運転するけど、そんなに楽しい?」

「楽しいよ。どこにだって行けるし」

「そっかぁ・・・。免許取ろうかなぁ、と思っていてさ。就職するにも、ないよりは

あった方がいいじゃない?」

「確かに。取るなら、今年中にとれよ。俺がちゃんと運転していいか判断する。

危なかったら、ちゃんと鍛えるから」

「はーい!」

教習所にはいつから通うか等話をしながら隣町へ向かった。


駐車場に止めて、商店街をブラブラしながら歩いた。

「この雑貨屋さん見たい」

アクセサリーとかも売っている雑貨屋を見つけ、私は入っていった。

和希君にはちょっと可愛すぎるお店かもしれない。

何となく、居心地が悪そうにしながらも付き合ってお店に入ってくれる。

商店街のお店だと、お客がいないと店員さんも私たちを注目するので、

尚の事居心地が悪い様だ。

「ごめんね。ピアスだけ見たいの」

そう言って、ピアスコーナーに行く。

「ゆっくり選んでいいよ」

和希君はそう言いながら、一緒にピアスコーナーに来た。

そもそも、あまり派手な顔つきでも派手な服装もしない私が、ピアスだけは

いくつも持っている。

お店で見つけたのは、少し大きめの本物かはわからないが

サファイアのピアスだ。

「これ、どう?」

付けたように耳にかざしてみる。

「いいんじゃないか?ちょっと大きいのも目立っていい感じがする」

褒められたので、そのピアスを買うことに決めた。

「俺も見ていて欲しいものあったんだけど・・・」

このお店で和希君が欲しいものってなんだ?と思いながら、

和希君についていく。

「・・・これ」

和希君が見つけたのは、指輪だった。

可愛い指輪からシンプルな指輪まである。

「和希君て指輪するの?」

「・・・いや、しないけど・・・。

してもいいかな、と思って」

そう言って手に取ったのは確かに男の人がしてもおかしくない

シンプルなデザインの物。

「良いと思うよ」

私が言うと、

「あゆみの指の大きさにも合いそうなのがあるんだ」

と、同じデザインの私の指にある大きさの指輪を見せてくれる。

「・・・一緒にしない?」

ちょっと照れたような顔をしながら和希君が言う。

「する!」

二人で初めておそろいの物を。

それも指輪を買ってくれた。




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