表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
濃い恋がしたい!  作者: とさか
1章 2人の出会い
10/49

9月26日 少し前の大事な過去

今日は海影(うみかげ)に会えなかった。

どうやら部活がないらしい。

もうすぐ大会の日なんだけど、なぜなかったのだろう。



最近よく、中学の頃の話を思い出す。



できれば触れたくないのだが、

少し書き留めておこう。






俺は中学校からバレーボールを始めた。

小学生の頃は違うスポーツをしていたけど、だんだん飽きてきて、勝つ喜びを感じられなくなったからやめた。


[楽しくなかったらやめておこう。]


それが俺のルールみたいなものだ。


しかもそれに時間をかけるのも

好きでやってるはずなのに、楽しくないということになる。

これ以上に無駄なことはないだろう。




バレーの話に戻す。





バレーボール部の活動にも慣れ、バレーを楽しんでた矢先に、いじめがおこったんだ...。





書くうちに苦い思い出が蘇ってきたぞ。





僕を含め1年生は10人。

バレー部としては非常に賑わっていた。

顧問は厳しかったけれど、先輩がとても優しかったのを覚えている...。


強さはまあまあで、強豪校とも言えるほどではなかったが、中に小学校からバレーをずっとしている奴がいた。

篠山(ささやま)っていうんだけど、

そいつは県の選抜にも選ばれて、中学でもエースになり、周りからもキャーキャー言われていた。



さっき書いた通り、先輩は優しかったので、その天狗になりかけている篠山(ささやま)を止めようとしなかった。

これが本当の優しさなのかは知らない。



案の定、篠山(ささやま)は調子にのりはじめた。




1年生大会というものがあって、無論篠山(ささやま)はレギュラー。


バレーボールの試合は、リベロ (守備を専門的にする選手) をいれて7人がレギュラーとして入る。


全員がベンチ入りできたけど、俺を入れる3人の子は試合に出してもらえなかった。


とっても悔しかったのを覚えている...。



それに追い打ちをかけるように、

レギュラー陣が僕らをいじめてきたりした。

彼らは、篠山(ささやま)を先頭に天狗になっているからだ。



そのときから、バレーが少し嫌いになったけど、ここで手を引くのは良くないと思った。


だから人の5倍。...いや10倍は練習したんだ。



もとから持病持ちの俺だが、全力を振り絞った。



おかげさまで、2年の冬にはレギュラーになれた。

残念だが、部活を辞めてしまった奴もいる。


いじめたやつを呪いたくなった。

レギュラーになってもとっても居心地が悪かった。向こうも同じだろう。



スカッとはしたけど。



いじめは終わったが、俺は一生忘れないと思う。




そんなこともあり、今に至る...。

だからバレーが上手って言われてもなにも返さない。


ここで調子にのると、過去の自分が今の俺を怒鳴りにくるだろう。

それほど、辛かったんだ。


だから高校は、できるだけ中学から離れている所を選んだ。


今の部活友達はみんな思いやりがある。

1年では俺が1番経験も多く、上手なはずだ。自分が引っ張って行かないとなと思う。

決してみんながバラバラにならないように.......。



中学校では、もう1つ大きなことがあったけど、深い所まで思い出せたらまた書こうと思う。確かそのことが由来で詩を書き始めたのだった。


さっきのいじめの話を聞くと、テンプレとか、美談とか思うかもしれないが、決してそんな話で片付く訳ではなく学校生活にも影響が出るほどの深刻な問題だったんだ。



そのことがあったからこそ、今の自分を作っているのかもしれないけどね....。









海影(うみかげ)に助けてもらったんだ...。


高校で不安な俺に話しかけて、仲良くしてくれたから...。



9月26日 山崎陽向(やまさきひなた)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ