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ルーシーとダイヤモンド

 お空にはたくさんのお星さまがあるの。小さいのも大きいのもみんなみんながんばってかがやいていて、わたしたちを見守っていてくれるの。わたしのお家のある、町からちょっと離れたこの丘の上からは毎晩とってもきれいなお星さまたちが見えるの。お星さまのお仕事をしてるおとうさんが、この場所が好きだからって言ってお家を立てたって言ってたの。おかあさんもおとうさんと一緒でお星さまが大好きなんだって。わたしも毎晩おやすみする前に、このベッドでお空いっぱいのお星さまたちを見ながらおかあさんが絵本を読んで寝かせてくれるから、今ではわたしもお星さまとこのお家が大好きなの。

 ある時、おとうさんがお寝んねする前にベッドの上でわたしにこんなお話をしてくれたの。

「ルーシー知っているか?」

「なにを?」

「このお空のお星さまの中にはね、すごく大きなダイヤモンドでできた星があるんだよ。」

「おとうさん、だいやもんど…ってなぁに?」

「ふふっ。」

 わたしがそう聞くと、おとうさんは指にはめているわっかを外して私に見せてくれた。そこにはキラキラした宝石がくっついてたの。

「ルーシー、これがダイヤモンドだよ。綺麗だろう?」

「うん、きれい!ねぇ…さわっても、いい?」

「ああ、いいよ。」

 わたしは手に取ってさわってみた。なんだか不思議な感じがするの……。おいしそう…。

「ねぇ……、なめてみても…。」

「それはダメだよ…。」

「むー。」

「ダイヤモンドはね、特別な宝石なんだ。」

「とくべつ?」

「そう、特別。まだルーシーにはあまりわからないかもしれないけれど、この宝石は値段が高いんだ。採取できる量が極端に少ないからね。それでいて一番硬い宝石なんだ。」

「それだけ?それがとくべつなの?」

「ちがうよ、この宝石にはね、特別な意味があって、男の人が大切な女の人に特別な日に贈るものなんだ。いつかというと、結婚するときに贈るんだよ。だからお父さんも、お母さんのことが好きだったから、一生懸命働いてお母さんにあげたんだ。結婚しようってね。」

「へー。」

「そんなダイヤモンドでできた星が、この空のどこかにあるんだよ。それに、このお星さまの名前もルーシーって言うんだ。」

「わたしとおんなじなまえ!!」

「そうだよ。」

「おとうさん…。わたしそれを見てみたい!」

「とっても綺麗だったよ。」

「おとうさん見たの!?」

「ああ。お仕事でね。」

 立ち上がったわたしをおとうさんは優しく座らせたの。

「ねぇ、わたしも見たい……。ぼうえんきょう出して?」

「ははは、家にあるのじゃ小さすぎてあんなに遠い星を見ることはできないよ。」

「え?おっきいよ?」

「そうだね、ルーシーには大きいかもしれないけど、パパが仕事おで使ってるやつはもっともっと大きくて、とても遠くのお星さままで綺麗にみえるやつなんだ。そういう望遠鏡じゃなきゃあの星は見えないんだよ。」

「よくわかんない。」

「そうだね。」

「じゃあおとうさん!そのぼうえんきょう買ってよ!そうしたらお家でも見えるよね?」

「残念ながらお父さんのお給料じゃあの望遠鏡を買うことはできないし、もし買ったとしても置く場所がないんだよ。それにおとうさんの職場にルーシーを連れて行くこともできないんだ。」

「そっか………。残念…」

 わたしはどうしてもそのお星さまがみたかったの。

「ねぇ、どうしらそのお星さまは見えるの?わたしどうしても見たい!だってわたしとおんなじなまえで、とくべつな星なんだもん!」

「うーん。そうだなぁ、ルーシーがたくさん勉強して、いい大学に行って将来、宇宙飛行士になるか、それともお父さんと同じ仕事に就けば、あの星を見られるかもしれないね。」

「そっか…………。うん、じゃあわたし宇宙ひこうしになる!!」

「ははっ、そりゃ大きな夢だルーシー!頑張れ!おとうさんは応援してるぞ!」

「うんっ!わたしぜったいダイヤモンドお星さまを見る!」



 その時、わたしの夢は決まった。子供のころの夢。ダイヤモンドの星を見る。それだけを夢見てわたしは今まで頑張ってきた。その夢を叶える為だけにわたしは頑張ってきた。

 わたしが子供のころにはなかった望遠鏡が今はでは宇宙ステーションにあるらしい。大気がない分、遠くの宇宙まではっきりと見えるという。それを使って早くダイヤモンドの星を見てみたい。友達や先生にどうしてこの道に進んだかを聞かれると、そう答えるけど、たいていは笑われる。でもあたしは本気なのだ。

 お父さんに言った通り、一流のいい大学に進んだ。宇宙に関する本もたくさん読んだ。テレビも見て知識を詰め込み、目的に一歩一歩着々と近づいている。

 わたしの夢を聞いて唯一笑わなかったのはタチアナ一人。彼女とは、大学の時に知り合った。彼女もわたしと同じで宇宙飛行士を目指していた。知り合ってからすぐに仲良くなったわたし達は、どんな時でも一緒にいた。楽しかった時も、涙に打ちひしがれていた時も、傍にいてくれたタチアナはとてもいい人。何年も経った今なお、良きライバルであると同時によき親友でもある。

 来週行われる最終試験。これで宇宙飛行士になれるかどうかが決まる。今までの成果が試される。これであたしの人生が決まると言っても過言じゃない。

 なれるかな…………。ううん、なるんだ。そのためにわたしはいままで頑張ってきた。

 それまでは、もっと、もっとたくさん勉強しよう。


「お互いがんばろうねルーシー。」

「うん、あなたもね、タチアナ。一緒に宇宙飛行士になろう。」

「うん。」

 試験当日の朝、やけに空気が乾燥していた。風は冷たく肌を刺すようだ。時折吹くつむじ風で、落ち葉が音を立てて空に舞い上がる。試験会場の前でそう誓うと、わたし達は会場の中に入った。

「うわ……。」

「いっぱいいるね……。」

 試験会場の中には、私達と同じように宇宙飛行士を目指す人たちで埋め尽くされていた。思っていたよりもライバルは多かった。前にインターネットで見たのだけど、この中から20人ほどしか選ばれないらしい。倍率は………考えたくもない。しかも、この試験に受かってもさらに厳しい訓練が待ってるのだという。絶対なるんだ。そう心に決めて、割り振られた試験番号が書いてある席へと着いた。タチアナとは離れた席で、少し不安になる。ちらりと彼女の方を見ると笑顔で手を振ってきたので、わたしも小さくだけど微笑んで手を振りかえした。すると、チャイムが鳴る。

 あわてて前を向くと、入口から試験官が入ってきて試験が始まった。

 時間いっぱいまで精一杯頑張った。私の持てるだけの力は出したつもり。

 どう転ぶか…。

 試験が終わったら真っ先にタチアナに会いに行った。

 彼女は笑顔だった。私と同じで、満足いく結果だったんだろう。


 試験の結果はメールで届く。その日は一緒に過ごした。タチアナの家で一緒に過ごした。お昼を過ぎる頃、わたしとタチアナの携帯電話に全く同じタイミングでメールが来た。

「来たね……。」

「うん…。」

「一緒に開こう?」

「うん、じゃあせーので。」

「いっ」

「せー」

「のーで!」「のーで!」

 私は右利き、タチアナは左利き、利き手で携帯を持ち余った手は繋ぐ。私の手もタチアナの手も緊張の汗で湿っている。正直言って試験の時よりも緊張してるかもしれない。

 同じタイミングでメールを開き、読んでいく。

「どうだった?」

「タチアナは?」

 二人とも、目は真剣だけども口元は笑っていた。

 そう、二人そろって合格したのである。

 それからわたし達は数年間キツイ訓練を繰り返した。

 ダイヤモンドの星を見るという目標の為にただ突き進んできたから、この数年なんてあっという間である。

 キツイ訓練を繰り返し、とうとう私わたし達は宇宙飛行士になれた。数々の仲間たちが自分の限界を感じたり、致命的なケガをしたりで脱落し、夢をあきらめていく中、わたしとタチアナはそろって宇宙飛行士になった。

 運も味方してか、次のフライトには私が乗ることになった。

 世界各国のエリートパイロットと同じ舞台に立てたんだ。お父さんもお母さんも最後まで応援してくれた。見事宇宙飛行士になった時は盛大に祝ってくれた。

「先に宇宙で待ってるね、タチアナ。」

「うん、ルーシーに先を越されたことは悔しいけど、嬉しいよ。こんな会話ができる日が来るなんて。」

「うん、わたしも嬉しい。次に会うのは9か月後だね。」

「うんっ、わたし、楽しみ!」

「あたしもだよ、ルーシー。」

 ロケットで宇宙に飛び立つ前の日の夜。本当は宿舎から出ちゃいけないんだけど、わたしはこっそり抜け出してタチアナと抱き合って喜んだ。

 明日の今頃はきっと宇宙。

 朝になって時間までそわそわしていた。

「なんだ、緊張してるのか?ルーシー。」

「は、はいっ。」

「ははっ、緊張するのはいいが、緊張しすぎると思いがけないミスをするぞ。」

「は…はい。」

 わたしの背中をたたいて緊張をほぐしてくれたのは、今回一緒にシャトルに乗って宇宙に飛ぶアレッサンドロという元イタリア空軍の名パイロットで、わたしよりも年上で、それで………イケメン。

 時間だ。数々の観衆や報道陣のカメラに囲まれて、私を含む8人のパイロットはシャトルに乗り込む。ドキドキが止まらない。こんな量のカメラに囲まれた事なんて初めてだからだ。

 座席に着く。上を向き、座る。地上の管制官と交信を取りつつ、カウントダウンに入る。

10………9………やっと、やっと私の夢が叶うんだ。

8…………7………子供のころ、お父さんに聞かせてもらってからずっと憧れていたダイヤモンドでできた星が、ついにこの目で見られる。

6…………5………お父さん。

4…………3………お母さん。

2…………1………ついに夢が叶うんだよ。帰ってきたらいっぱいいっぱいお話聞かせてあげるからね。行ってきます!



……0。



 ロケットエンジンは点火され、すごい轟音と共に私の身体にはものすごいGがかかる。訓練で何度も経験したあれが。外から見たらきっとすごい煙なんだろうなぁ。

 そのGとともに私の体が少しずつ空に近づいていくのがわかった。どんどん空の藍が濃くなっていくのがわかった。

 嬉しさと、希望と、願いと、いろんな感情が頭の中に渦巻いてわたしの体はゾクゾクしていた。

 でも、おかしなことにアレッサンドロをはじめ、他のパイロットたちが騒ぎ出した。フランス人女性のマリーなんかは泣き出した。管制の通信もなにやら叫んでいる。私が無線でアレッサンドロに何があったのかを聞こうとしたその時だ。

 船体からものすごい轟音が聞こえ、わたしの視界は真っ赤になり、真っ暗になり、一瞬だけ真っ白になって、意識は途切れた。意識が途切れる瞬間、頭の中にわたしの名前を大声で叫ぶお父さんとタチアナの声が聞こえた気がした。


 真っ白………。

 全部真っ白………。

 意識を取り戻すと、視界のすべてが真っ白だった。

なに?どうなったの………?

 え?意味が解らない。

 体の感覚は……………ない。

 意識があるのに体の感覚がないっていうのは不思議な感覚。上も下も右も左も手前も奥も………すべてが白。汚れなんて全くない、ただの純白。

「なんなのよーーーー!誰か教えてよーーーーーー!」

 渾身の声で叫んでみるも頭の中で響くだけで、声として外には出なかった。

「キミがどうなったか、教えてほしい?」

 急に誰かの声が頭の中に響いた。それも少年のような声で。

「誰なの?」

「そんなの誰だっていいじゃないか。」

「誰だってよくないわよ。はっきりさせたいもの。」

「うーん、困った。誰なの?って聞かれても、誰でもないって答えるしかないんだよね。」

「誰でもない?」

「そう。誰でもないんだ。それより一つ大切なことを教えてあげよう。キミは死んだんだよ。残念だけど。」

「え?どうして?」

「驚かないのかい?」

「まぁ、驚いてはいるわ。で、どうしてわたしは死んでしまったの?」

「なんだろう、ボクが見ていた限りじゃあ、キミが最後に乗っていた乗り物が突然大爆発したとしか言えないなぁ。」

「なんで…………!」

 そういえば学校で教えられた。もしも、シャトルが飛び立ってから異常が発見されたり、不具合が起きたりした場合は、被害の拡大を最小限に抑えるために地上からの遠隔操作で爆破するってこと。昔テレビで見たことがある。それが…………私にも…………。

 悔しくても涙が出ない。体がないから。じゃあどうやって思考してるの?考えるのすらめんどくさくなってきた。

「……じゃあここは死後の世界なの?」

「キミ、案外冷静なんだね。」

 彼は笑ったような気がした。

「死後の世界かぁ、それに近いかな?」

「どういうこと?」

「その中間ってところかな?身体は死んでるけど、魂はまだ死んでない、みたいな?ちょっと君たちの言語じゃ表現しにくいんだよねぇ。概念的な事だから。それにしても、そうとう思いが強くないと普通の人間じゃこうはなれないよ。なにかやり残したことでもあるの?」

「やりのこした………………そうだ、ダイヤモンド。」

「ダイヤモンド?」

「わたしはね、昔、お父さんから聞いた、ダイヤモンドでできたお星さまを見たくて宇宙飛行士になろうと思ったのよ。そのために頑張って、ここまでやってきたの。なのに……なのに…………まだ夢をかなえてないのに死んじゃうなんて。あんまりじゃない………………。」

 体があったら泣き崩れているところね。

「そうか。」

「なによ。」

「いや、キミはどうしてもその星が見たいかい?」

「ま、まぁ、わたしの夢。だからね。」

「そうか。その星って、どの宇宙のどのあたりにあるのか分かる?」

 わかるもなにも、わたしはそのことばかりを考えてきた。場所なんてお父さんから何度も聞いて頭に焼き付けてある。その頭は今はないけどね。

「もちろんよ。50光年くらい先のケンタウルス座の中よ。」

「わかった。キミを連れて行ってあげよう。いままでそれだけを目標に頑張ってきたんだろう?最後にご褒美だ。」

「え?」

 誰でもないそいつがそういうと、今まで真っ白だった景色がいきなり色のあるものに変わった。


 空。

それも遥か高い。

 これは宇宙だ。

「キレイ………。」

 わたしは言葉を失った。地球って本当に青いんだ……。テレビで見るのなんかよりも綺麗な青………。とても潤ってる。水の……海の青なんだ……。

よく見れば、わたしの国の方に小さな赤い点が見える。そっか。あれか。

「早く見たいんでしょ?いくよ。」

 声のする方を見ると、白い人影みたいのがいて、わたしの方に手を伸ばしていた。背景は……満天の星。どこを見ても星。大気がない分くっきりと、地上から見たら光が弱くて消えてしまうような小さな星さえもはっきりと見えた。キレイ……………。それしか今のわたしには言えない。

「ほら、行くってば。」

 わたしの、ない筈の手を引いて、それは、猛スピードでケンタウルス座の方向へ飛んで行った。

 星が私の横を過ぎてゆく。

 ………は、早い!

 SFドラマで見たワープのシーンみたい。

 星が光の線みたいになって私を過ぎていくような……不思議な景色。

 それは徐々にスピードを落としていった。

 落ちていくスピードの中で、宇宙の図鑑や、写真で見た惑星や銀河系たちを見た。すごい……。

「そろそろつくよ。」

 どんどん速度が落ちていき、そして宇宙の、いまだかつて人類が到達したことのないだろうそんな場所で止まった。

 止まって、それでわたしが瞳に写したものは、まぎれもなくダイヤモンドでできた星だった。キラキラ光っていて、インターネットで見た写真と同じ……。それが今、わたしのすぐそばにある。手を伸ばせば届きそうなくらい。写真なんかとはくらべものにならないくらいに実物は大きくて、それで、綺麗で……。

「き…れい。」

「キレイだねぇ。」

「うん…綺麗。感動した。」

「これがキミの見たかったものかい?」

「うん。ありがとう。」

 キラキラ光るダイヤモンドの核の周りを、水素やヘリウムガスの層で包み、神秘的に渦を巻きながら青白くオーラみたいに光っている。宇宙の神秘をこの目で垣間見た。そんな気がした。

 体があったら涙を流してるとこだと思う。

ねぇタチアナ。わたしはもうタチアナに会うことはできないけど、悲しまないでね。わたしは夢をかなえられたんだよ。あなたも少し先に宇宙に出たら、この星を見てみてね。すっごく綺麗だから。

 ねぇお母さん、わたしを生んでくれてありがとう。お母さんはいまとても悲しいと思うけど、わたしはとっても幸せだよ。

ねぇお父さん、昔、お父さんの言ってたダイヤモンドの星、わたしは今、この目で見てるよ。悪いけど、おとうさんが望遠鏡で見たのよりも、たぶん、もっと、きれい……なの。

 少し意識が遠くなってゆく。

「もう、いいかい?満足かい?」

「うん……。ありがとう。夢が叶ったよ。」

 どんどん意識は遠くなってゆく。

「ねぇ………。」

「なんだい?」

「宇宙人……わたし達以外の……知的生命って……この宇宙にさ……存在するの?」

「この宇宙は広いからねぇ。ふふっ、キミは、どう思う?」

「わ…たし…は…………。」

 答えを聞く前にわたしの精神は徐々に解放されてゆき、広い、広い、広大な宇宙の中へと溶け込んでいった。

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