夜の王子、完全覚醒──Jとの直接対決
夜の街は静まり返っている――が、風がざわめき、街灯が微かに揺れた。
俺、PrinceTAIは咲を抱え、麗とともにビルの屋上から街を睨む。
「TAI……力が、もう……止まらない……!」
咲が小さな手で俺の胸を押さえる。
胸の奥の黒金色の炎が、一気に全身を包み込む。
目の前の夜景が、光と影の渦に変わる。
「止める必要はない。咲を守るためなら……!」
その言葉と共に、俺の力が指先からほとばしる。
金色の粒子が周囲の空気を切り裂き、ビルの窓に反射して夜空を金色に染める。
角を曲がると、Jが待っていた。
黒いフードに覆われた姿。だが瞳の奥には、知っている笑み――太子時代の因縁を思い起こさせる何かがある。
「ようやく来たな、PrinceTAI。
その“力”、見せてもらおうか」
背筋がぞくっとした。
だが、咲を守るためなら迷いはない。
「行くぞ……J。今度こそ、俺が止める!」
咲を抱えたまま、俺は全身の黒金色の光を全力で解放する。
風が渦巻き、夜空が裂け、街灯や電柱の影が躍動する。
麗も全力で飛び込む。
二人の呼吸が完全に合わさった瞬間、戦場は夜の街中に広がった。
Jが闇の刃を振るう。
一振りごとにコンクリートの壁が砕け、影が跳ねる。
俺は光の弾丸で受け止め、反撃する。
手のひらから放たれる光が刃を弾き、反射してJの影を押し返す。
「咲、目を閉じろ!」
小さな彼女の手が俺の胸に吸い込まれ、光と力が共鳴する。
咲の体温が俺の胸の炎を抑えつつ、覚醒を助ける。
「これが……俺の本気だ……!」
黒金色の光が街を焼けるように照らす。
Jの攻撃が渦となり、ビルの屋上や電線を巻き込み、戦場が光と闇の渦に変わった。
「Prince……すごい……!」
咲が声を震わせながらも、微笑む。
胸に抱いた彼女の温もりが、俺の全身の力を安定させる。
Jがさらに奥の手を出す前に、麗が横合いから攻撃を仕掛ける。
二人の力で押し返すたびに、街の瓦礫や光が舞い上がる。
この瞬間、俺たちは一体だ――咲を守るためだけに。
「絶対に触れさせない……!」
黒金色の光がJの闇を押し返す。
咲を抱きしめたまま、胸の奥で決意が燃え上がる。
「誰が相手でも、咲を絶対に守る。これが……俺の運命だ……!」




