鬼畜上等!!
遊びに来て頂きありがとうございます
「こんな国王主催の宴の時でもタスラムは平常運転だね」
その言葉に嫌みじみた笑みを浮かべつつ、渡り廊下に併設されていた屋根付きの一部囲いのある広いデッキに置かれていたベンチに座っていた。流石に先からずっと立ちっぱなしだったせいで、座るとどっと疲れが出る。だがデッキから中庭に下りられるようになっている箇所から見える庭は、整備され色とりどりの花が咲いており、幾分か気持ちが落ち着く。
「セルリルは出てきちゃって良かったの?」
リーゼントの髪を崩している隣の彼に声を掛ける。
「構わない。俺は継承の儀さえ終われば自由の身だからな」
「かもしれないけどさーー 他の貴族の人に挨拶とかさあるんじゃないの? それなりに爵位名乗るようになると」
「俺には関係ない。用がるなら声をかけてくるだろ」
「はいはい。セルリルはそういう人でした。にしても王の命とは言え断固拒否するかと思ったけど蓋を開けてみれば引き受けちゃったね領地管理」
その言葉に苦笑いをする。まあ彼なりにどんな経緯にせよ魔法学校に入学させ、今回の件においても特に本人にはお咎めなしといった事から国からの温情に感謝しているのかもしれない。そんなセルリルの様子を伺いつつ、数歩足を進め囲いの手すりに両手を軽く置き、晴天の空を見上げた。
「ねえ、ライラはツベルフ伯爵と逢えたかな?」
「さあな」
そう答えた彼が少しの間、押し黙る。そして私の名前を読ばれ振り向く。するといつの間にかこちらに歩み寄っていたセルリルが私の片手にはめていた腕輪に手を翳す。その直後、今まで外れる事のなかった腕輪が容易く外れた。
「…… 色々すまなかった」
「なんか最近セルリルから謝られる事多くない? どうしたの急に。気持ち悪いんだけど」
この世界に来て早々に着けれた腕輪が無くなり、少し違和感を感じつつ、暫し手首を見つめる。そんな中、丈夫肩を落としたセルリルが視界にはいった。あからさまに肩を落としている彼を目にするのは初めてであり、あまり見ては悪いような気がする。そんな思いに駆られ、振り返り庭園に視界を戻す。
「ほ、ほら何、結局今回の事は蓋を開ければお父さんの件だったんだし、当初から言ってた案件でしょ?」
「だとしても、薬を盛られ牢獄行きにさせた」
「ははは。それだけ聞けばちょっと腑に落ちないわね」
「しかも今回の案件で香月の異能を知った者もいる。そいつらから情報が漏洩もしくはその本人達から狙われる可能性もゼロではない。それを踏まえれば…… タスからも話は合ったと思うが、城に留まる方が香月の身も保証される」
「セルリルは、私をここに留まらせたいの?」
「そんな事は断じてない!! ただ、香月の身の安全と、意志の尊重もあるだろ? その…… これで事実上、俺からの依頼は解決したんだ。香月は晴れて自由の身……」
その後また、反応が途切れた彼が気になり振り向くと、私を見つめながら深刻な顔したセルリルが目に飛び込む。そんな彼の姿を暫く見つめ溜息を零した直後、セルリルの前へと立つ。
「ちょっと何ビビってるの?」
「…… 俺が…… ビビるだって?」
「そうよいつもと違って何良い恰好しようとしてるわけ?」
「はあ? 俺がそんな事するわけないだろ?」
「してるわよ。いつもなら個人主義で俺様気質全開のくせいに。私の身の安全だの意志の尊重だの。何それ。ははーん。わかった。私の特異体質狙いの輩が来ても追い払う事が出来ないかもとか思ってる? まあそうだよね今回の件とかの事もあるし、セルリルにはちょっと酷かーー」
「はあ? そんな事あるわけないだろ? 俺は最強だ!!」
「じゃあ。私が森に帰ってもその件に関してはセルリルが居れば大丈夫よね」
「……」
「最強なんでしょ?」
すると沈んでいた表情が徐々にいつもの捻くれたような表情に変わると共に、少し照れたような様な雰囲気を醸し出す。
「何言ってやがる自分の身は自分で守れよ」
そう言い立ち上がると、互いに笑みを浮かべ踵を返す。
「じゃあ早速帰りますか。流石にここは広すぎて疲れちゃった。あとこの服っ」
言葉の途中で裾を踏んでしまい、前によろけてしまった。するとすかさず私の腰にセルリルが手を回す。
「ったく何やってんだ」
小さく彼が呟いた瞬間、私をすぐさま抱き抱えた。
「ちょ、ちょっと!! 何してくれてんのよ!! 私ちゃんと歩けるから下して!!」
「ちゃんと歩ける? よくそんな事が言えたもんだ。まあこの服だと香月の足の長さじゃあ踏んでも仕方ないがな」
「うわっ、マジムカつく。もうヤダ。さっさと下せ!!」
「嫌だね。強制的に俺が連れて帰る」
すると彼がしたり顔を浮かべると、前へと歩き出す。
「何があっても家まで下すか!!」
「ふざけんなーー 下せ!!」
私の喚きは広い庭園、そして澄んだ青い空を突き抜け天に届かんばりに響いたのであった。
読んで頂き有難うございます
これでひとまず完結です
最後までお付き合いして頂き感謝です
この作品がこれからも多くの人に目に留まり
読んで頂ける事を願っています
また他の作品やこの作品のキャラも自分自身
気にっているので、反響諸々等踏まえて続編掲載
出来ればと思っておりいます
引き続き
星、いいね、感想
頂ければ幸いです
ではまたお会いする日を楽しみにしています&これからもよろしくお願い致します
4月24日ーー 星、ブックマーク有難うございます 大変嬉しいです!
5月2日 ーー ブックマーク有難う御座います
また今回誤字をお知らせ頂きました
自分だけでは見落としもあり感謝しております
有難う御座いました
5月15日ーー 星 いいね ブックマーク登録
ありがとうございます
至極嬉しいです!
6月1日ーー 星頂きました
有難うございます
6月13日ーー 良いね、星、ブックマーク
有難うございます 励みになります!
7月7日ーーブックマーク、またいいね大量に頂きました
本当に有難う御座います!
8月23日ーーブックマーク、いいね有難う御座います
いつも励み貰っています!
9月26日ーーブックマーク、有り難う御座います
大変感謝、励みになります!
10月21日ーーここに来て再度誤字修正行いました
しかし自分一人で確認している上、
まだ取りこぼしがあるかと思います。
その際は、遠慮なくお知らせ頂ければ幸いです。
引き続きよろしくお願い致します。
10月29ーー ブックマーク登録ありがとうございます。
また、プライベートも落ち着ていきたので
この話の外伝に着手予定。
学生時代の問題児と王弟の話を模索中です
執筆次第アップしていきたいと思います
(只今プロットでして、暫く時間かかる予定)
10月30日ーー 第32部、文頭少々加筆させて頂きました
11月26日ーー ブックマーク登録ありがとうございます
外伝はポチポチ進行中です
12月25日ーー メリークリスマス! 自分にもブックマーク登録というプレゼント
頂きました ありがとうございます
外伝の方も絶賛遅れ気味ですが、進めています
1月21日ーー 年も明け大寒に突入です。今月もブックマークの登録を
して下さりありがとうございます
外伝の方も進めていますが遅れてます(汗)
今の予定はホワイトデーを掲載開始で考えています
5月 8日ーー ブックマーク登録ありがとうございます♪
外伝掲載以降遊びに来てくださる方々がいらっしゃり
大変嬉しいです!




