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間に合ったかな?

遊びに来て頂きありがとうございます

「ここが現場なんだね」

「何!!」

「シャンアーガストフラワーの栽培場所」


 すると、男が飛びかかってきたのだ。それをしゃがんでかわすと走ってカテリナの所に向かい花の蕾を刈る小さなナイフの手を握る。


「カテリナ!! しっかりしな!!」


 しかし彼女がその声に反応する事はなく、蕾を刈ろうとする。私はそれを止めさせようと、腕を掴んだ。すると彼女の首にかけられているネックレスのトップが淡く光る。

 その途端いきなりカテリナが採取の手を止め、ナイフを振り回し始めたのだ。そんな彼女の背後の小高くなった場所に、シャレン商会の社長とおぼしき男がオレンジ色の鉱石が先端にあしらわれた光る杖のようなモノを持ち立っていた。


「社長。すいません進入者がいたようで」

「まあ良い。とりあえずお前の手を汚さずとも今、あの女を処分するよう暗示を施したからな。任せておけばそれなりに処分してくれる」


 この騒ぎにもう一人の部下も、社長の近くに向かい、三人は私等の様子をほくそ笑みながら眺めているが視界に入る。煮えくり返る感情をあの奴らにぶつけてやりたいのだが、その前にカテリナをどうにか止めなくてはいけない。しかし操られている彼女をどう制止させれば良いのかわからない上に、カテリナに傷を負わせる事など出来ない。

 そんな思いとは裏腹に、彼女は力の限りナイフを私に突きつける。声をかけつつ後退りをしながら応戦するも、一瞬花に足をとられ背中から倒れると、彼女は私に馬乗り自身の顔にめがけナイフを突き立てたのだ。咄嗟に避けるも頬にチクリとした痛みを感じると同時に続け様に彼女がナイフを振り落とす。流石にこれではかわせずと思い両腕で顔面を覆い目を瞑った。

 すると、体に掛かっていた重みが一気になくなると、鈍い地響きと共に花びらが腕を掠め散る。


「女性にこんな手荒な事したくないんだけど、許してねお嬢さん」


 その声に勢いよく体をあげると、彼女の手と首を押さえた状態でこちらに笑みを向けるタスラムの姿が飛び込んできたのだ。


「間一髪ってとこかな? どう王子様登場って感じじゃない」


 そんな冗談を飛ばず彼に思わず苦笑みを零すと、私の横に人の気配を感じ視界を向けると膝をつき、いつもの顔付きのセルリルが私の顔を見るや否や頬の傷に視点を向ける。


「香月、お前治癒魔法使えないんだ。自覚して行動しろ」


 言い放った後深い溜息をつきつつ、ゆっくりと立ち上がると同時に、カテリナの手足を縛り終わったタスラムも腰を上げ二人は輩3人に射るような視線を送る。


「説明してもらおうかな? シャレン商会の社長さん」

「俺も聞きたい事がある。知ってる事全て吐いてもらうからな」


 凄まじい威圧感に三人は思わず後ずさりをするも、シャレンの社長はニタリと笑う。


「吐いてやっても良かろう。ただワシ等を捕まえられればの話だがな!!」


 そう言うと、杖を高々と翳し声を上げる。


「お前達、あの3人を排除しろ!!」


 すると蕾を積んでいた村人達の手がピタリと止まったかと思うと、全員がこちらに向かい、ナイフを振りかざしてくるのだ。咄嗟に風魔法を発動しセルリルが数人吹っ飛ばすと、それにタスラムが声を上げた。


「セル、それ駄目!! 彼等は操れているだけなんだから!! 怪我させないで!!」


 その叫びに舌打ちをすると、今度は土の壁を作り防御壁を作る。


「おい!! 俺がこいつら引きつけるから、あの杖取り上げて上空に投げろ!! 核を砕く!!」


 セルリルの声に私とタスラムは3人の場所へと走り出す。すると社員である、男二人が社長の前へ立ちはだかる。


「香月。貴方はセルの所に居てください。荒事は男性に任せて」

「荒事なんでしょっちゅうセルリルにやらされてるし問題ないから」

「えっセルにどんな事させられてるの!! まあそれは後で彼に問い質すとして、レディーにこんな無粋な事させられないよ!!」

「おいおい、余裕だな」


 そう言うと、私の目の前にがっちりとした男が立ちふさがる。


「こいつは俺が片づけて良いか?」

「勝手にしろ。俺はこのヤセ男を始末する」


 そう言い、もう一人の輩が剣を抜き、タスラムに突きつけた。


「香月!!」

「よそみするな。俺に対して失礼だろ?」


 振り翳された剣を掌の陣でガードすると、彼はすぐさま間合いを取る。


「全く。私の手を煩わせないでくれるかな? 私も忙しい身なのでね」


 と言いもう片方の手を輩に向けると、彼を中心に光の円があらわれた途端、男がいきなり膝をつく。


「重力魔法です。それでは動けないでしょ?」

「く、くそーー じゃあこれはどうだ」


 すると手下が、腰のポケットの小瓶を取り出すと、タスラムの方に投げつけた。それをかわしたものの、瓶から液体がタスラムの足下に散ると同時に、鼻に纏わりつく様な甘い香りと共に白い煙を出しながら、揮発し始めた。


「!!」


 何かを察しすぐさま何かを口に含むも、タスラムが足が震え始め片膝を着く。それに伴い輩にかけた魔法の効力が低下していき、男はゆっくりと立ち上がる。


「予備で数本持っていて正解だったな。シャンアーガスト100%の製油でね。速攻意識無くすかと思ってたけど。でも少しは効いてるみたいだな」

「くっっ」

「セルリル!!」

「香月っ前!!」


 両膝が崩れる最中、彼は私に声を上げる姿を一瞥した直後、私の鼻先に風が走ると共に、とてつもない地鳴りと同時に一瞬宙に足が浮く。






読んで頂き有難うございます

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