2.書けない訳
更新してみて
更新した瞬間から気持ち悪さと吐き気と寒気が襲い掛かってきた
自分という矮小な人間の内面が全世界に晒されたという罪深さに耐えられなくなり薬をしこたま飲んで落ち着いたしだいである
何がどうなって自分はこれほどまで書くのが苦手になったのか
大体検討はつく
心臓の発作による恐怖心がまだ取れないからだと分析している
小説を書くに当たり、最も大事な事は小説を書く事であるが私自身は作者自身もドキドキ、ハラハラを感じる事が大事であると考える
ドキドキ
このドキドキ、ハラハラが私に取って曲者であった
ドキドキ、ハラハラがあの時に感じた死の鼓動の前段階に近いのである
だからこそ頭で考える物語が書けない
書くと思い出してしまうのである
あの時に死ぬべきだったと思い出してしまうのだろう
息切れが出てきた
病院に相談
ウツの治療をしているかかりつけの病院で物語が書けない事を話し、治療を受ける事にした
医師からは「書く事で何かパニックになる要因があるかもしれない」と言われる
確かに物語を書く時にパニックに近い感覚を覚える
何度か通い治療をしてみることにする
リハビリ
自分なりに書くとは何だろうかと悩む
一応、頭にある物語を書いていこうとするが最初の1行で動悸や息切れが出てきて断念をする
リハビリとしては公開はしないが刊行されている既存の小説を書き写すのが良いのだろうかと考える
しかし、飽きっぽい自分にそれができるか不安である
書くとパニック
寒気が酷くなってきた
夏に近づく季節なので少々寒気がするのは良い気もするが目眩がするのはきついものがある
書きながらこれが書き上がって全世界に公開される事を考えると怖くなってしまう
心臓に気持ち悪さが走りだす
これがパニックの根源なのだろうか
恐怖
文字を書くと決めた時から書き始めるまでの時間が永久のように感じる
自分を表現する方法は一つだけあれば良いと言うが、その一つがパニックという発作に奪われるという恐怖が私の中で渦巻いている
絵よりもゲーム作りよりも私は書く事に重点を置いて活動してきた
だからこそ病により奪われるのが何よりも怖い
身体が書く事に拒絶をしてきた
蝕み
心臓発作を起こし、蘇生処置を受けてから病院のICUに入った時に言われた一言が忘れられない
「心臓発作で倒れた人は心が不安定になりやすい」
当時は身体の生還したばかりで冷静な精神で無かったがその時の言葉の意味がじわじわと毒のように私の精神を蝕んでいった
少しのドキドキで心臓発作を起こすのではないかという恐怖が身体に刻印されて、少々の事でパニックになる
次回はパニック症を発症してからウツになるまでの断片を記載していきたい