表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/3

『最果ての野獣』に嫁ぎます

ごきげんよう皆様。

私は今『最果ての野獣』という二つ名で有名な辺境伯に嫁ぐ為に、その国境に隣接する領地に向かう馬車の中にいます。

なぜそんな恐ろしい二つ名をもつ方と結婚する事になったのか、今でも整理できないでいます。

私には1つ年上の、仲が良いとはいえない兄がいます。代々騎士の家系の我が家ですが、家督は兄が継ぎました。私は父か兄が決めた男性と結婚するのだろうと、そう覚悟しておりました。

「学友がなんでもいいから結婚したいらしいんだけど」と兄が持ってきた縁談話が、あまりにもスムーズにまとまり、私はわけがわからないまま現在に至っております。

「なんでもいいからって、酷くないですか兄上……」

私の声はきっと馬車が走る音にかき消されているでしょう。

さて、王都から出立し、鋼鉄の馬車に揺られて早3日、分厚いけれどそこそこ透明なクリスタル製の窓から見える景色は、田畑、家、田畑、田畑、田畑、田畑に牛、家、田畑、です。昨日御者である兄の部下の騎士様に聞いたところ、明るい内に魔物が出る森に入り、一本道を小1時間走ると高い壁に隔たれた彼の領地に着くと聞いています。

その州は魔獣が跋扈する森が領地の大半を占めるそうです。兄の友人である国境を任された辺境伯は、最近代替わりをしたばかりだそうです。その『最果ての野獣』と呼ばれる青年領主が統治するドットベルタ州。土地の広さだけは国一番、ただし人里は領地の2割無いのでは、という噂です。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ